サザエさん―判らない落ち(28)

 

象に芸をさせて、お客に見せるのは、極当たり前で、入場料と関係はありません。

 

朝日文庫版29巻〔152頁〕・昭和40年

『動物園です。大きな象がいます。傍には大きな玉と、踏み台が置いてあります。調教師のオジサンが、左手に鞭を持ち、右手でゾウの鼻を手で押さえながら、「ハイあたまをさげて」と命じています』

 

『ゾウは、命令どおり、頭を下げて、前足を折って前かがみになりました。調教師のオジサンは、更に、右手に鞭を持ち、ゾウの頭の上の方でヒラヒラさせながら、左手で鼻を押さえて「もっとふかーく」と命じています』

 

『ゾウは。後足も折り曲げ、座り込んだように頭を深く下げました。調教師のオジサンは、腰を深く折って、鞭もゾウの鼻先に置いて、深々と頭を下げています』

 

『サザエさんのお父さんが、タラちゃんを背負い、ワカメちゃんと一緒に、象を見るのを止めて「にゅうじょう料がばいになるからな」と言いながら引き返して行きました。調教師のオジサンに聞こえたのか、オジサンは「ごかいだ~~」と怒っています』

 

調教師のオジサンが、象に芸をさせて、お客に見せるのは、ごく当たり前で、入場料と関係はないと思います。

 

「にゅうじょう料がばいになるからな」

などと嫌味を言って、引き返して行くのは、おかしな落ちになっていないと思いました。

 

サザエさんのお父さんは、今見たばかりの象の芸をどう見たのでしょうか?

調教師のオジサンは、いつも以上に、象の頭を下げさせている。

こんな芸をさせるのは、入場料の値上げの所為だ。

象が嫌がっているのを無理にそうさせているのなら、虐待だ!

動物愛護の精神にもとる。

 

登園は、そんなことはいたしません。

ダダ、象さんは、これほど深く頭を下げてくれません。

しかし、折角、2倍にしたにもかかわらず、高い入園料を払ってまで、来ていただいたお客様に、申し訳ないので、象さんに協力していただき、深く頭を下げて貰いました。

 

象も快くやってくれますので、決して、これくらいのことは動物虐待にはあたりません。

ご理解いただき、ごゆっくりと、象さんの芸を見て行って下さい。

 

入園料は、この財政難の時、止むなく2倍に致しましたが、この象さんの芸は、入場料の値上げとは何の関係もありません。私とこの象との芸道向上の努力の成果であります。

 

ぜひ、妙な皮肉などは言わず、最後までご覧になって帰ってください。

何だか、わけのわからないところが、可笑しい落ちのようでした。