サザエさん-車(27)

 

車のナンバーは、私のウエストとヒップと同じ数だ!

 

朝日文庫版37巻〔74頁〕・昭和43年

『もの凄く太ったご婦人が、車に跳ねとばされました。ご婦人は、万歳をしているように両手をあげ、ハンドバックも高く飛ばしています。両足、お尻も地上50CM以上の高いところにあります。この重そうなご婦人を飛ばした、89-99のナンバプレートの車は、そのまま通り過ぎて行きました』

 

『地上に落ちたご婦人は、尻もちをつき、痛さに顔をゆがめ、お尻をさすりながら泣いています。制服制帽の警察官が駆けつけきました』

 

『警察官は、ご婦人の手をとり、体を引き起こしています。警察官は、ご婦人に「クルマのナンバーは?」と尋ねています。ご婦人は、警察官に手を引かれていますが、立ち上がることが出来ません。両膝と右手を、地面についたまま、「わすれるもんですか89-99」と答えています』

 

『大きな体を、細い体の警察官に、後ろから抱き起こされているご婦人は、もの凄く怖い顔をして、「あたしのウエストとヒップとおなじかずだもの」、抱きかかえている警察官は「ナルホド」と納得しています』

 

車を使った、事件や事故では、それらの解決のため車のナンバーが解決の重要な手掛かりになります。

車のナンバーが冷静な状態で認識されていても、時が過ぎれば、忘れてしまい、ナンバーが思い出せないことがあるでしょう。

 

忘れないために記録する方法は、ありますが、記録媒体がないと容易ではありません。最近ではスマートホーンなどで撮影する手がありますが、咄嗟の場合、これもなかなか難しいでしょう。

 

咄嗟の場合、頭の中に記録する方法は、予め予測された事故や事件ではなければ、頭の中に記録するのは、なかなか難しい筈です。

 

つい最近、小学5年生の女の子の失踪事件が起こりました。

この事件では、犯人が使っていた車のナンバーが、事件解決の重要な手掛かりになったと聞きます。

女の子の母親が、まとわりつく不審な車のナンバーを確りと頭の中に記憶していたようです。
お母さんは、何かが、おかしいと、何かが起こるかもしれないと予測していました。

だから、車のナンバーは、確りと記憶していたのでしょう。

 

上記の事故の、太った奥様は、ラッキーでした。

中年を過ぎたら、トントンと太ってくる、ウエストとヒップのサイズが、どんどん大きくなる。

こんなに大きくなると、醜くなる、まるで豚のようだ。気になってしょうがない。

サイズを測るとウエストが89、ヒップに至っては99だ。

どうしようもない、このサイズをなんとかしなくては、気になり、忘れられない数字になってしまった。

 

食べたいものを思い切って減らす、過酷な体操や走って、太るのを止めなければいけない。

今のサイズは89-99、どうしても越えてはならない数だ。

89-99は、頭から離れない数字だ。

 

豊満な体をゆさゆさと震わせながら、歩いていたら、車に跳ねられた、朦朧としている眼中に89-99の数字が入り込んできた。

この数字は、頭にこびりついてはなれない数字だ、警察官が、車のナンバーは、と言うのに対し、朦朧とした脳であっても、直ぐに反応し

「89-99!何時も気にしている私のウエストとヒップだ!」

と出てきた。

 

良かったですね!直ぐ事故の犯人は捕まるでしょう。