サザエさん面白い落ち(23)

紙が貼っていない金魚すくいの網で金魚は、すくえるか?

 

朝日文庫版44巻・昭和48年

『サザエさんが、数匹の金魚が泳いでいる金魚鉢の傍で、金魚すくい網を持って、振り上げ、「キンギョがすくえたらボーナスを半分あげる」と大きな声を張りあげています』

 

『隣の部屋で寝そべって新聞を読んでいたマスオさんは、すくっと起きあがると、「ホントウか」と大声で確かめています。隣の部屋からサザエさんが、「ホントよ」と大声で返して来ました』

 

『マスオさんが、隣の部屋にかけ込むと、ニヤニヤ笑いながら、サザエさんとカツオ君とワカメちゃんが、金魚鉢を囲んで座っています。サザエさんが、金魚すくい網を高く振り上げ、「カミがはってないンだもン」とマスオさんをからかいました。マスオさんは、なんだ皆で俺をからかったのかと言わんばかりの顔をしています』

 

『○○○○○』

 

サザエさんは、マスオさんに酷いことをするものですね。

からかっています。

マスオさんは、サザエさんの言ったことを、瞬間、本気にしたようです。

本気にしても、紙がはっていない金魚すくい網では、金魚が救えるはずがありません。

だから、通常、

何をこの野郎、そんな網では、金魚をすくえるはずはないじゃないか、と怒りだし、部屋にある金魚鉢を、ひっくり返してしまいました。みんなびっくりしている中、部屋中に散らばった水の中で、バタバタしている金魚たちを、マスオさんは、持ちだしたボールの中に拾い集めると、「やった。金魚を捕まえたぞ!ボーナスの半分は俺のものだ」と喜色満面です。すると、サザエさんは、「網ですくつたら、上げると言ったのよ」とマスオさんの主張を退けました』

 

しかし、マスオさんは、そんなことは致しません。

金魚鉢をひっくり返すようなことはしないのです。

もっと根性のある男性でした。

こいうことでした。

『サザエさん、カツオ君、ワカメちゃんが、見守る中、マスオさんは、紙が貼っていない金魚すくいの網を、サザエさんから強引に奪うと、「貸せ!万一と言うことがある」と、こめかみに青筋を浮き立たせ、必死になって金魚鉢の中の金魚を、紙が張っていない金魚すくいの網で、すくおうと一生懸命です。3人は、マスオさんの必死の表情を、口をぽっかりと開け、唖然として見ています』

 

ということでした。

しかし、紙の張っていない網で、はたして金魚が、すくえるのでしょうか?

金魚が泳いでいる水の中で、紙の貼っていない金魚すくいを、とにかく動かしていると、金魚すくいの何処かに、金魚が引っかかるかもしれません。

引っかかった時が、マスオさんの言う〔万一〕なのでしょう。

そうなれば、ボーナスの半分も貰えるのですよ。

 

万が一ということが起こるかもしれません、ボーナス半分取得のためトライしましょう。簡単にアキラメたら駄目です。

万が一が、万が一ではなくなるまで、工夫し、頑張って見ましょう。

ボーナスの半分も貰えるのですよ!