サザエさんにみる昭和(38)

 

昭和48年頃、電力不足だったようですね。

街角にも、「節電にご協力ください」と書いた立て看板が出されていたようです。

まだ、電子力発電所は営業運転していなかつたのでしょう。

 

今回の大震災で、原子力発電所が水素爆発して、原発が運転を停止し、電力不足が生じ、[節電にご協力]を呼び掛けていました。

 

一方、LED電球の普及により、省電力照明が可能になり、クリスマスから年始の今の時期、街には光があふれています。

各地の商用施設では大規模のイルミネーションが輝き、楽しめます。

多分、Google Earthでは、夜の日本は、光りが一杯でしょう。

 

「節電にご協力ください」との呼びかけは、読書が趣味のお爺さんに飛んだ勘違いをさせてしまったようです。

 

朝日文庫版サザエさん(45)・昭和48年

『買い物籠を下げたお婆さんが、街を歩いていると、「節電にご協力ください」と書いた立て看板が電信柱に立てかけられていました。お婆さんは、その前に立ち止まって、ジッと見ています』

 

『お婆さんが家に帰り、部屋の前を通りかかると、部屋の中には、お爺さんが蒲団の中に伏せて、本を読んでいます。枕元には電気スタンドを置き、天井からはお座敷電灯を下げて、こうこうと照らし、読んでいる本は、可なり厚い本です。お婆さんは、部屋の前を通り過ぎる時、お爺さんに、こう言いました。「おじいさん、デンキはダメ!」。言われたお爺さんは、上目越しにお婆さんを見ると、「そ~~かい」と声を震わせて言いました』

 

『お爺さんは、読んでいた本をバターンと音を立てて閉じました』

 

『お爺さんは、何をするかと思ったら、閉じた部厚い本を傍らに投げ出すと、薄い本を引きよせ「じゃぁエッセー集にするか」と本を読みはじめました。電気スタンドと天井からの電灯は相変わらずこうこうと照らしています。お爺さんが読むのを止めて放り出した部厚い本は「伝記○○」と書名があります』

 

お爺さんは、お婆さんが言った[電気は駄目よ]を、「デンキはだめよ」と聞いたようです。

お爺さんが読んでいた本は、「伝記」でした。

4年生の孫が、少しだけ、笑えそうなダジャレ漫画でした。

それにしても、お爺さんは読書家です、伝記が駄目と言われ、直ぐに、電気は、こうこうと点けたままエッセー集に変え、読みはじめました。

 

お爺さん読み過ぎは、眼に悪いですよ!

お婆さんは、電気は駄目よと言ったのだから、読書を止めて電灯を消し、眠りましょう。