サザエさんにみる昭和(34)

 

三島由紀夫(1925年~1970年[昭和45年])という作家がいました。

その作風については、耽美主義、ロマン主義などに分類されていますが、彼の作品は、難解で夢中になれませんでした。

今、彼の残された作品を調べてみると、約35の長編と数多くの短編と戯曲などが残されています。

 

この際、何か読んでみようか、と作品を追っていると「潮騒」と言うのがありまあした。

確か映画化された作品の原作か?

ありました、1954年に公開された、久保明・青山京子主演の作品、1964年に公開された吉永小百合・浜田光夫主演の作品、1975年制作の山口百恵・三浦友和主演の作品など3本の映画がありました。

 

その外に、「金閣寺」があり、市川雷蔵が主演でした。市川雷蔵は、魅力的な俳優でした。

市川雷蔵と言えば、「眠狂四朗」のテレビドラマや映画があり、殆ど見ていた。

 

とにかく、この機会に三島由紀夫氏の初期の作品『仮面の告白』、『潮騒』、『金閣寺』を読んでみたい。

 

三島由紀夫氏は、ある時から肉体改造に取り組んだそうで、筋骨隆々の姿の写真を見ていました。

この頃、同じ年代の漫画家だった実の兄も、漫画を描きながら、筋トレに励み、二の腕の筋肉を大きく膨らませて、その力瘤を作り、写真を撮って、見せびらかしていたのを思い出します。

 

三島由紀夫の最後は、次のショッキングな出来事でした。

「(昭和45年)11月25に、三島由紀夫が、憲法改正のため自衛隊の決起(クーデター)を呼びかけた後に割腹自殺をした事件でした。」(ウィキペディア)

 

朝日文庫版サザエさん(41)・昭和45年

『台所で、お母さんと、カツオ君と、ワカメちゃんが台所で、「こんなじかんまでかえらないなんて」と言いながら、壁にかけてある時計を見上げています』

 

『カツオ君は、サザエさんが美容院に行くと聞いていたので、美容院に来ました。お店では美容師のお姉さんが、箒で床を掃除しています。店の女主人は、お客の髪を結っています。美容院に入ってきたカツオ君は、ドアを開けると、眼を丸くして中を見渡しています。店の女主人はカツオ君を見て、「もうとっくにすんだんですよ」と言いました』

 

『でも、マスオ君はお姉さんは帰っていない。何か変だと思い、店の奥を良くみると、サザエさんは、ソファに腰かけ雑誌に夢中です。ソファの空いた席に2冊の雑誌を拡げ、膝の上には、1冊の雑誌を拡げ、そして、両手で雑誌を拡げて持ち、夢中で読んでいます。カツオ君が、拡げられた雑誌を良くみると、[三島自決の謎][三島事件の全容]、[緊急特集三島由紀夫!!]等の記事が見えます』

 

『カツオ君は、お店からサザエさんを連れ出しました。カツオ君は憤懣やるかナシと言わんばかりの顔をし、くれだというのに!!狂喜か、サクランか」とプンプンに怒っています。サザエさんは、気まずそうな顔をして、カツオ君の後について、家に帰りました』

 

サザエさんが、美容院の雑誌に夢中になるほど、三島由紀夫氏の自決は衝撃的な事件だったのですね。

サザエさんは、三島由紀夫氏が自決したその事件の全容を知りたい、何故その事件が起きたのか?その謎を解きたい、そのために、各種雑誌に報道される事件の全貌、事件を解析した特集記事を美容院にある全ての雑誌を読んで知りたかったのでしょう。

 

サザエさんは、好奇心の強い女性でした。

 

好奇心の強い物書きもいらっしゃるようで、「小説三島由紀夫事件](山崎行太郎著)と言う本があるようです。

読んでみたいので、図書館に予約。