サザエさんにみる昭和(33)

 

価格が高くなると、需要が減少する商売がある。

不足する分を海外から輸入して、需要を補うことができる。

 

これは、何なんだろうと、しばらく、考え込んでしまった。

 

朝日文庫版サザエさん(40)・昭和45年

『太ったスーツを着た男が花屋さんの店先にいます。お店の、これまた太った女主人が、その男の応対をしています。男は、両手を拡げ、何かを言っています。女主人は注目しています』

 

『男は、花を買ったようです。大きな包み紙で覆った花をぶら下げて、「はなもたかくなったなぁ」と愚痴りながら店先から立ち去っています』

 

『男は、墓地に来ていました。一つのお墓の前にいます。手桶に入れて持ってきた水を、柄杓に汲んで、墓石の上からかけています。大きな花の包み紙が、足元に見えます』

 

『お墓の掃除が済んだのでしょう。お墓の前に中腰になり、包み紙を、うしろの方に払いのけ、その大きな包み紙から取り出した花を、花挿しにさし込もうとしています』

 

何なんでしょう、お墓参りで、誰でもやっている光景です。

お店で花を買い、お墓を掃除した後、花を供える。

あれ!笑えない、当たり前のことです。

 

この作品の四駒を見かえしてみます。

男が花屋さんで花を買って、買った花を包み紙に包んで貰い、その包み紙を持っている。

お墓の前で、包み紙の中から花を取り出した。


良くみると、放りだした包み紙が異常に大きい。

しかし、取り出した花の束は小さい。

そうだったのか、この男、花を買おうとして、余りにも高いので、大きな花束は買えなかった。

生まれつき見栄坊なのか、小さな花束を買って、大きな包み紙に包んで貰った、と言うことらしい。

大きな包み紙の中の花は、小さな花束だったのだ。

 

花の国内生産量は、次第に減少し、高価になり需要量も減っていったんのではないでしょうか?

その内、花も東南アジアの国から輸入が始まったようです。

最近では、切り花の輸入量が、年間3万トンと言うのですから大変な量です。