ワカメちゃん(8)
ワカメちゃん!お父さんとお兄さんの靴をきれいに磨いてやって!
磨き代は、いくらですか?
朝日文庫版『サザエさん』(7) 昭和26年
『朝食が済んだ後、食卓にはハエよけのテーブルフードカバーが被せられています。サザエさんは、ハタキとほうきを持ってお掃除を始めました。そこにワカメちゃんが、いました。サザエさんは、ワカメちゃんに、「ワカメ パパやおにいさんのおクツみがいといてね」とたのみました。ワカメちゃんは「いいわ」と言って駈け去りました』
『お父さんが、帽子を被り、スーツを着て、カバンを持ち、玄関で靴を履こうとしたところ、サザエさんがお父さんを送りだそうと玄関に来て、お父さんの靴をみると、靴は磨かれていません。サザエさんは、「しょうがないわねあんなにたのんだのに」とけげんな顔をしています』
『お父さんが、靴を履いて玄関を出ると、「さあ いらっしゃい!いらっしゃい!」と可愛い呼び声が聞こえてきます。お父さんは、玄関を出たところに、ワカメちゃんは靴みがき屋さんになって呼び込みをしているのを見ました。ワカメちゃんは、小箱に腰をかけ、頭に手拭を巻き付け、自分の前に小箱を置いて、靴クリーム、靴ブラシ、磨き布等の靴みがきの用具を置いて、お父さんを手招きしています』
『お父さんは、ワカメちゃんの前に置いてある小箱に、靴を履いた右足を乗せています。ワカメちゃんは、磨き布でセッセとお父さんの靴を磨いています。お父さんの後ろにマスオお兄さんが腕時計を見ながら、時間を気にして自分の番を待っています』
四駒漫画です。
ワカメちゃんが、靴みがきの女の子になっています。
故美空ひばりさんが、東京キッドで靴磨きの少女を演じ、ワカメちゃんも、それを見て、街角のくつ磨きをやってみたかったのでしょうか。
小さな子が、大人の靴を磨くのは容易なことではないでしょう。
でも、ワカメちゃんは、サザエさんに気軽に「くつみがいといて」と頼まれ、そんな靴磨きを自分なりに楽しくできる遊びにしました。
マスオお兄さんには少し迷惑なようです。
ちなみに、ガード下の靴磨きという歌は、宮城マリ子さんが歌っていたんですね!
「紅い夕陽がガードを染めて」との歌いだしで始まり、
「おいら貧しい靴ミガキ ああ夜になっても帰れない」と終わる歌詞が、何となくわびしいものの、宮城マリ子さんの力強い歌声に聞き入っていました。
ずいぶん以前のことです。
ワカメちゃん!お父さんとお兄さんの靴をきれいに磨いてやって!
磨き代は、いくらですか?