カツオ君!(11)

自分で言うほど悧巧な子でないことを、サザエ姉さんが教室でばらしました。

 

朝日文庫版6巻、昭和26年

『カツオ君の教室です。男の先生が「今年の夏休みはどういうことをしますか」とそれぞれ机に座っている生徒に問いかけました。生徒たちは、大勢「ハイハイハイ」と手を上げています』

 

『先生は、生徒達の中から「カツオ君」と指名しました。カツオ君は立ち上がって、「ハイッ、おかあさんのいいつけをよくまもり、ぼうやのおもりをします」と大声で言いました。先生と生徒達は聞いています』

 

『カツオ君は、続けて「よくふくしゅうとよしゅうをして、おせんたくなんかも自分でやり、はやねはや・・・・」と勢いよくつづけて言っていたところ、教室の窓の外から「くすくすくすくす・・・」とこらえきれずに笑っている声が聞こえてきました』

 

『と窓の外に、手に弁当箱の包みを持ったサザエさんが姿を現し「カツオお弁当ここにおくわよ」とまだクスクス、クスクスと笑いながら弁当箱を突き出しています。生徒たちはみんなカツオ君とサザエさんを見ています、カツオ君は顔を真っ赤にして立っています』

 

サザエさんの4駒漫画です。

カツオ君は元気な子です。

先生が、今度の夏休みはどう過ごすか聞くと、すぐに立ち上がり、先生に元気に答えています。

カツオ君が言うには、

夏休みは

お母さんの言いつけをよく守り、

坊やのおもりをし(サザエさんの子タラちゃんのことでしょう)、

復習をし、

予習をし、

洗濯も自分でし、

早寝をし

早起きをし

・・・・

と沢山の良いことばかりするつもりらしいのです。

 

ところが、これらの心づもりは、サザエさんが持ってきた、弁当箱の忘れものが、全て信じられないことであると思わせてしまいました。

 

カツオくんはお姉さんに似てお調子者であるようです。

サザエさんは、こんな弟が、いいたいことを言っているところが、よほど可愛くてクスクス笑っていたのでしょう。