四駒漫画(232)お風呂の風景(42)
風呂桶のフタ2題。
文庫34巻、昭和42年
(1)
『今日は、サザエさんとお母さんがお出掛けで、マスオさんが、カツオ君とワカメちゃんの義弟妹と我が子のタラちゃんの面倒を見ているようです。夕食でしょうか、店や物を取って済ましたらしく、部屋中にドンブリや茶瓶や茶碗を散らかしています。マスオさんは後片付けもせずコタツに潜り込んで横になっています。ワカメちゃんとタラちゃんは、ぬいぐるみで遊んでいます。そこへ、カツオ君が「お兄さんどうする!!お客さん!」と飛び込んで来ました。マスオさんは、ハッと驚いています』
『マスオさんは、いそぎ風呂場の風呂桶の所にやってきました』
『マスオさんは、風呂桶のフタを持って来ると、部屋に散らかっていたドンブリや茶碗、オモチャ、ぬいぐるみ等等をワカメちゃんとタラちゃん、もろとも、風呂桶のフタで隣の部屋に一気に押しこみました』
『部屋の境のフスマを閉めた後、なにもない部屋に座布団を持ってきて、お土産を持って部屋に入って来たお客さんに、座布団を勧めています。カツオ君はマスオさんのやりようを唖然として見ています』
(2)
『湯上りのお父さんが、頭から湯気を昇らせ、着物を小脇に持ち、座敷に入って来ました。座敷の座卓にインク瓶が置いてあり、フタが開けたままです。お父さんは、「また、インクの蓋が開けっぱなしだ」と怒っています』
『お父さんは、またサザエがやったなと思いながら、持っていた着物を横に置いて、「子供がこぼしたらどうする!」と独り言を言いながら、インク瓶のフタをしています』
『サザエさんが、浴室にやって来て、風呂桶のフタを壁に立てかけたままで、開けっぱなしの風呂桶を見て、「また、お父さんは、あけたままだヮ!!」と怒っています』
『お父さんとサザエさんは、それぞれ、サザエさんとお父さんに、腹を立て、互いに「今日は言わしてもらいます!!」とプンプンに怒りながら、廊下の曲がり角に近づいて行きます』
サザエさんの四駒漫画です。
風呂桶のフタを取り上げた、漫画2題です。
マスオさんは、風呂桶のフタを、普通の人では思いもつかない、道具として使っていました。
一方、お父さんは、お風呂のフタを、閉め忘れてしまいました。
お風呂フタはフタでも、意外な使い方があるし、正しく使わないと、インク瓶のフタ以上に問題を起こします。
インク瓶のフタは、子供が気付かない時には、こぼすこともあり大変なことになりますが、お父さんのように、気が付けば、フタをすれば何事も起りません。
しかし、お父さんは、サザエさんの度々の不始末には、黙ってはおれないのでしょう。
しかし、お父さんは、フタを閉め忘れてしまったのです。
サザエさんが気付くまで、お湯は冷め続けていました。
また追いだきが必要です。
ガス料金が家計に嵩みます。
さすが主婦のサザエさんです。
どうも、お父さんは、度々、風呂桶の蓋を開けっぱなしがあったようで、サザエさんも堪忍袋の緒が切れたのでしょう、意見してやろうと大変に怒っていました。
風呂桶のフタは、木製の風呂桶の時は、桶の材料と同じ木製の分厚い一枚の板にしたフタでした。
桶に被る大きなもので、マスオさんがやったように取りつけられた取手を持てば、散らかったものを一気に押しやることは出来そうです。
近年、風呂桶も硬質ウレタン製になり、これに合わせ、蛇腹の樹脂製のフタに変わりました。
これは折れ曲がり一枚板になりにくいので、マスオさんの使い方は出来ないでしょう。
もしこのフタだったら、どうしたでしょう?とても一気にはいきません。
風呂場の風景と異なる、風呂桶のフタを取り上げた4駒漫画の2題でした。