四駒漫画(226)お風呂の風景(36)

風呂代がいくらか忘れてしまったオジサン。堂々たるものです。


文庫31巻、昭和40年

『浴衣を着て、袖を捲くり上げ、ちょび髭を生やし、太って貫禄充分なオジサンが、タオルを入れた洗面器を右手に持ち、下駄履きで颯爽と歩いています』


『銭湯の男湯と書かれた暖簾をくぐり、番台の前を来ました。番台にはオバサンが座っており、オジサンを見ると、「また来た!」と言っています』


『オジサンは、右手に掴んだ風呂代を「ハイ19円!」と言いながら番台のオバサンに渡しています、オバサンは渋い顔をして「困るねえ」と独り言』


『オジサンは脱衣室に入り、鼻唄を唄いながら着ている物を脱いでいます。番台の所にサザエさんとタラちゃんが丁度来たところです。サザエさんに向かって、番台のオバサンは「頬に手を当て「昭和37年から記憶喪失だって ね、19円しか払わないんだよ」とこぼしています』


サザエさんの四駒漫画です。

サザエさんも、たまには、銭湯に来ています。

銭湯では、面白い出来事に出合うことができるんです。

だから、家に風呂はあるげど、たまには銭湯に行きます。

今日も、珍しい光景を目撃しました。

昭和37年ころ風呂代は17円だった。

以前見たようにその後風呂代は値上げしています。

風呂代の値上げに反対する光景は、これまで見てきましたが、値上げに反対して、値上げした風呂代を払わない方法があったようです。

このオジサンは、記憶喪失を装い、値上げ前の風呂代を払い続ける。

ドあっかましいとでも云うんでしょうか、堂々とした振る舞いです。

しかし、払う方も払う方ですが、受取る方も受け取る方です。

受取るオバサンも、困るな!では済まさず、

「風呂代は値上がりしました、○○円を払わない人は立ち入り禁止です」とでもはっきり書いて、この厚かましいオジサンを断ったらどうでしょうか?

駄目ですか、そんなこと書いたら。

客に嫌われて他の銭湯に行かれてしまうかも、ですか?

この頃は、まだ銭湯は方々にあったでしょうから、そんなことはできません、ですか?

改めて、昭和37年では風呂代17円でした。

今いくらでしょうか?検索して見ると410円/1回とありました。