四駒漫画(225)お風呂の風景(35)

またやってくる夏、怖ろしい夏瘦にご注意!



文庫31巻、昭和40年

『銭湯の脱衣室でサザエさんのお父さんが衣服を脱いで籠に入れ、パンツ一つです。目の前に頭の天辺・顔から足の先まで、痩せ細ったオジサンがいます。オジサンも衣服を脱いでパンツ一つです。お父さんは、オジサンの余りにも痩せ細った体を見て、言ってしまいました。「おやせになりましたなァ」。すると、オジサンは「なつになるとぐんぐん痩せるんです」と口を尖らしてしょげています』


『サザエさんのお父さんは浴槽に浸かっています。痩せたオジサンは、まだ、浴槽に浸かる前です。オジサンは相変わらずしょげた顔をして、湯桶でお湯を汲んで、頭から、細い体に被っています。お父さんは、浴槽から、珍しいものでも見るように、オジサンをジット見ています。オジサンは、「やんなっちゃう」と独り言です』


『オジサンは、風呂からあがり脱衣室にいます。籠からパンツを取り、痩せた腰に、はきました。オジサンは、はいたパンツが、自分の腰回りの5倍はあろうかという大きさに驚いて「キャツ、またも・・・」と驚き絶句しています』


『そこへ、裸の相撲取りがタオルで前を隠して、近づいてきました。相撲取りは「そりゃわしのです」と言ってパンツを指差しました。痩せ細ったオジサンは、痩せた腰から、どでかいパンツをずり落ちないように、両手で持ったまま、ホッと安堵の表情をしています』


サザエさんの四駒漫画です。

お父さんは、やっぱり、銭湯に来ています。

銭湯には、いろんな人が来るんですね。

しかし、お父さんは、こんな痩せた人は見たことないという表情で、脱衣室でも、浴室でも、その人を観察し、遂に「おやせになりましたなァ」と口に出してしまいました。

痩せたオジサンは、恐らく随分気にしていると思います。

夏になるとグングン痩せると言訳したり、サザエさんのお父さんに観察し続けられると「やんなっちゃう」と独り言を言ったりしています。

湯からあがって、パンツをはいています。

その体の細いこと、まるで、細い丸太ん棒のような体です。

超大きなパンツをはいた姿は、まるで、その細い丸太ん棒を電気スタンドのカサに差し込んだ様に見えます。

オジサンは、驚いたのでしょう、夏瘦がこんなにひどくなっている、サザエさんのお父さんがじろじろ見る筈だ。

これはショックだ!

そのパンツは相撲取りのものでした。

籠を間違えて、相撲取りのパンツをはいてしまった。

それなら当然だと思うと、ほっと安堵しました。

腹の出っ張った関取のパンツとは、どれほど大きいのでしょう。

実物は見たことはありませんが、写真やTVの画像で視たことはあります。

でかいですよ。こんなでかいパンツは、手にもっただけで直ぐわかります。

そうすると、棒のように痩せたオジサンは、そのパンツが相撲取りのものであることは、判っていたのかもしれません。

判っていて、はいてみたかったのでしょう。

だって、浴槽で、でかい相撲取りを見ている筈ですから。

もし、この漫画の、これほどまでに痩せ細ったオジサンの姿であれば、サザエさんのお父さんならずとも、見とれるかもしれません。

可哀そうな姿に描かれてしまったオジサンでした。