四駒漫画(60)
『ワカメちゃんが、他所の家にお邪魔しています。その家では、テレビが据えてあり、壁には油絵が架けてある立派な家のようです。食卓には、デッカイ鼻で、鼻の穴も大きくその上、天井を向いている、大柄で太ったチョビ髭を生やしたオジサンが食事をしています。テーブルは、テーブルを脚の方まで大きなテーブルクロースで覆われています。ワカメちゃんが、オジサンの前にある椅子に手をかけて、今まさにフォークに突き刺したビフテキに齧り付こうとしているオジサンを、じっと眺めています。』
『すると、そこにその細身のオバサンが、茶瓶をぶら下げて、慌てて駈けつけました。「ア!ごはん食べている時、近寄っちゃ駄目、噛みつくから」と大声で叫びました。オジサンもワカメちゃんもキョトンとしています』
『ワカメちゃんは、ドアを押し開け、驚いたよう表情で血相を変えて飛び出して、逃げて行きます』
『「あの子は何か誤解してかえりゃせんか」と眉毛を下げ、鼻の穴を大きく開いてけげんそうな顔をしています。オジサンの傍らの足元のには白黒の犬が更に入れられた餌を「ウー」と唸りながら食べています。オバサンは、困ったといった表情です。』
サザエさんの四駒漫画です。
描かれているオジサンの顔が、余りにも可笑しく笑ってしまいました。つい取りあげました。
ワカメちゃんは、オジサンの顔が、可笑しさを通り越して怖かったのでしょう。
犬が傍にいるのに気付かず、その怖い顔のオジサンに近寄り過ぎると噛みつかれると驚いたのでしょう。
オバサンが真に迫って言うものだから、オジサンが今にも噛みつくと思ったのでしょう。
ビフテキに齧りつく顔も恐ろしげに見えたようです。
ワカメちゃんの逃げっぷりも、ビックリ仰天したその表情も、笑える可愛い顔に描いてあります。
我ままで躾の悪いイヌは、食事中に手を出すと、唸り声を出して噛みついてきます。
確かに食事中に手を出すのは危険です。
しかし、食事中のオジサンは、ワカメちゃんが、例え、ちょっかいを出しても、噛みつくことはありませんですよね。
あなたが、言うように、あの子は大変な誤解をしたのです。貴方のその怖げな顔に!