切り餅(3)
佐藤食品工業の特許活動を振り返る前に、越後製菓が取得した特許の『特許請求の範囲』を確認してみた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
焼き網に載置して焼き上げて食する輪郭形状が方形の小片餅体である切餅の載置底面又は平坦上面ではなくこの小片餅体の上側表面部の立直側面である側周表面に、この立直側面に沿う方向を周方向としてこの周方向に長さを有する一若しくは複数の切り込み部又は溝部を設け、この切り込み部又は溝部は、この立直側面に沿う方向を周方向としてこの周方向に一周連続させて角環状とした若しくは前記立直側面である側周表面の対向二側面に形成した切り込み部又は溝部として、焼き上げるに際して前記切り込み部又は溝部の上側が下側に対と居して持ち上がり、最中やサンドウイッチのように上下の焼板状部の間に膨化した中身がサンドされている状態に膨化変形することで膨化による外部への噴き出しを抑制するように構成したことを特徴とする餅。
【請求項2】
焼き網に載置して焼き上げて食する輪郭形状が方形の小片餅体である切餅の載置底面又は平坦上面ではなくこの小片餅体の上側表面部の立直側面である側周表面に、この立直側面に沿う方向を周方向としてこの周方向に一周連続させて角環状の切り込み部又は溝部を設けたことを特徴とする請求項1記載の餅。
なんと複雑な記載だろうと思う。
この権利の範囲内にある商品とは、どういう餅なのか興味を持ち商品をスーパーで買って帰る。
餅を取り出して見ると、袋の表面にある餅の図のように、平板状立方体の側面に切り込みが入っているだけである。
この餅が、上記の「特許請求の範囲」に、複雑に表現された構造と、効果まで記載され特定されている。
商品の袋に記載された効果までが、「最中やサンドウイッチのように上下の焼板状部の間に膨化した中身がサンドされている状態に膨化変形することで膨化による外部への噴き出しを抑制するように」と「特許請求の範囲」に記載された奇妙な特許権である。
ここまで、記載しないと特許を得ることが出来なかったことが、この特許成立までの経過を見ると納得できる。
越後製菓が、この特許権を侵害していると言う佐藤食品工業の切り餅についてみてみる。

