『ここは、サザエさん家のお庭かな、それとも外の通路か、あるいは広場。そこで、カツオ君、カツオ君の友達、ワカメちゃん三人が、広いスノコとムシロの上に黒い団子のようなものを並べています。団子の元は、バケツの中に入っているようです。カツオ君とカツオ君の友達は、同じような黒い半ズボンと揃い半袖のシャツを着ています。一人の男の子が座り込んで団子を作っています。

そこへ、浴衣を着て、ステッキを持ったオジサンが近寄り「ヤア、真っ黒になってお手伝いだね」と呼びかけてきました。他の一人の男の子は、立ち上がって、そのおじさんを見ています。その時、オジサンを見たワカメちゃんが「アー、マスオ兄ちゃんが来たわ」と叫びました。3人は頬っぺたが黒く汚れています。』

『マスオ兄ちゃんと言われたオジサンは、持っていた袋を、立ち上がっていた男の子に「さあ、いいものをあげよう」と渡しました。その男の子は両手でその袋を受け取りました。座っていた男の子は、座ったまま、振り返り、ワカメちゃんは立ち上がり、ポカーンとしています。』

『マスオ兄ちゃんと呼ばれたオジサンは、ワカメちゃんのほっぺを両手で、愛しそうに包み込んでいます。そして「ワカメちゃんンはお兄ちゃんに分けてお貰い」とやさしく言っています。袋を受け取った男の子は、嬉しそうに袋を両手に捧げ持つようにして走り去りました。座っていた男の子は、両腕を突っ張って上反身を起し、走り去る男の子を、アレーッという表情で見ています。』

『男の子(カツオ君)が「友達だよ。僕の」、ワカメちゃんが「あれ兄ちゃんではない」と二人は抗議しています。マスオお兄さんはキョトンとして唖然としています、同じような格好と姿をし、その上、汚れた二人が、見分けがつかなかったのか、友達の男の子をカツオ君と間違えたようです』


サザエさんの四駒漫画です。

サザエさんのご主人のフク田マスオさんの初めての登場です。

マスオさんの初登場の姿は、粋な浴衣を着て、若いのにステッキを持っています。

持っていたステッキは、当時、オシャレの一つだったんでしょうか?

多分、3本目の足ではないでしょう。

サザエさんが

「マスオさんは頭の良いのと、人の良いのが珠に瑕です」

と言うように、マスオさんは、弟と妹が喜ぶ、饅頭か焼き芋でも買って来たんでしょうね。

マスオさんも、似た者夫婦と言うのか、サザエさんに似て、慌て者だったようで、カツオ君の友達を、本人と見間違えて、渡してしまい、折角の人の良さが、本人の思いやりと違う所に行ってしまいました。

カツオ君達はタドン作りをしていたんですね。

昔、燃料としてのタドンがありました。

他にも、ワカメちゃんが、友達とタドン作りをしている漫画があります。

ここでは、タドン作り泥饅頭作りを一緒にして、並べられた団子のどれがタドンか、どれが泥饅頭か判らなくなって、サザエさんに怒られているものです。

タドンと言えば、子供の頃、作った事があります。

しかし、材料が何だったか、作り方の詳細は忘れました。

調べて思い出しました。

昔、暖房器具は、火鉢です。

火鉢の中に、稲藁を燃やした灰を6~8分目に入れ、その上に炭を置いて火をつけ、ゆっくりゆっくりと燃え続ける熱気で部屋を暖かくしていました。

この炭は、炭袋や炭俵に入れた市販されていました。

袋や俵の底の方には、崩れた炭の粉がたまり、これらを集めて粉にし、水で練って団子を作り、その団子を拡げて並べ、乾かして“タドン”を作りました。

炭鉱の有る地区では、石炭や泥炭の粉末も売られていて、タドンになっていたかも知れません。

これら粉末の繋ぎに何を使ったか、使わなかったか、多分、デンプンを使っていたかも知れません。

ただ、子供達には、黒い粉を丸めて遊ぶと言う、楽しい遊びの一つでした。

黒い粉ですから、顔についたとふざけ合っていたでしょう。

余計なことを思い出しました。

しかし、これから、マスオさんも、家族の一員として頻繁に登場することでしょう。