第1話
『サザエさんの家の前です。お母さんが、箒とゴミ取りを持って家の前の掃除をしています。其処へ、サザエさんを乗せたタクシーが走って来て、通り過ぎました。通り過ぎるタクシーを見送って、お母さんはキョトンとしています』
『タクシーは、あれーつと、驚いて目を丸くしている、お母さんの前を通り過ぎて行きました。』
『お母さんの前を走り過ぎたタクシーは、交差点を過ぎ左折して見えなくなりました』
『車が消え去って暫くすると、サザエさんが沢山の買い物の袋を両手、両脇に持つて汗だくで帰って来ました。そして「家の前でタクシーのメータが上がったでしょう・・・勿体なくって」と言訳をしています。お母さんはサザエさんの姿に呆れ切ってしまい、開いた口も塞がらないような顔をしています』
第2話
『マスオさんとサザエさん夫婦は、映画観賞でしょうか、夕食のお帰りでしょうか、二人とも右手を上げて、通りかかったタクシーを呼び止めています』
『タクシーの運転手さんは、車を止めてドアーを開きました。マスオさんが先に乗り込み、サザエさんが続きます。マスオさんが車に乗り込もうとしている時、鳥打帽子を被った髭面の運転手さんが、マスオさんをギョロリと見ると、「オヤ!お客さん!何時かも、乗ったねぇ」と話しかけてきました。マスオさんは「そうだったかねぇ」と気のない返事をしています』
『後ろの座席に、マスオさんとサザエさんは、並んで座りました。運転手さんはにたりとすると、「ほら、和服の美人のホステスとさ」とハンドルから離した右手で、マスオさんを指し示しながら云いました。隣の席でサザエさんが、<そうだったの、そんなことがあったの!許せない>と言わんばかりに、ぷんぷんと怒り顔をして睨みつけてきました。マスオさんは「人、人違いだよ」と慌てて打ち消しています。』
『怒ったサザエさんは、直ぐに、タクシーを降りると、すたすたと逃げ出すように歩いて行きます。マスオさんも慌ててタクシーを降りるとサザエさんを追いかけて行きました。運転手は、さもやった-、と言わんばかりにニヤリとして見やっています。<最も悪質な乗車拒否>だったそうです』
第3話
『ある1台の客待ちのタクシーがいます。耳に鉛筆を挟み、制帽を被った運転手が、車のボンネットに腰かけて、週刊誌でも読んでいるのでしょう、「タクシーの運ちゃん、だいぶ評判悪いぞ」と独り言を言っています』
『其処へ、サザエさんのお父さんとお母さんが近づき、お父さんが右手を上げました。運転手は「ヘイ!毎度あり―」と車を走らせてきました。』
『運転手さんは、後ろのドアーを開いて、顔を後ろに突きだすような格好で「きたない車ですが、マ、どうぞ!一つユカイにまいりましょうや」と気楽なそぶりです。車に乗り込もうとステップに右足を乗せかけた、お父さんは、ハッと思いとどまり、乗り込むのを止めました』
『おとうさんは「よそう!気味がわるい」とお母さんを促して、乗り込みませんでした。運転手は、<何故だ、俺はよけいなこと言ったかな>と言わんばかりの、キョトンとした顔をして二人を見送っています』
サザエさんの4駒漫画です。
タクシーを舞台にした漫画を選んでみました。
第1話のようなことは、よくありますね!酷いときは目的地について、車がとまった瞬間、メータが「ガッチャ」と上がる。
料金を払いたくない気分になりますが、しょうがなく支払います。
目的地についたら、上がったメータ分の距離を、さらに乗って行こうということはありません。
サザエさんのようなことは、通常致しません。
上がった距離分、乗ったままで、目的地より離れた所から、重い荷物を運ぶようなことは致しませんね。
サザエさんは、滑稽で、逢ってみたいような人です。
第2話は、タクシーが乗車拒否することが問題視された頃の話題のようです。
サザエさん夫婦は、この運転手さんに嫌われたのでしょうか、手の込んだ乗車拒否にあいました。
サザエさんも、マスオさんが美人と一緒に乗った事があると、運転手に真に迫って話しかけられれば、事が事だけに本当と思ったのでしょう。
サザエさんは、マスオさんを嫌って、車を降りて行きました。
夫婦喧嘩の始まりです、確かに、車の中での夫婦喧嘩は御用心です。危険でもあります。
マスオさんにすれば、プイと飛びだされて、後を追いかけ、宥める、誤解を解くなどは、気の重いことでしょう。
この運転手は、このような仕掛けで、何回か乗車拒否に成功したのでしょうか、この手の醍醐味を知っている運転手でしょう。
こんな仕掛けに引っかかることは、まさかあり得ないでしょうが、サザエさん夫婦も、見事引っ掛り、運転手はやったと、痛快だったでしょう。
第3話は、サザエさんのお父さんは、一体、どうしたのでしょう。
車の中が汚すぎたのでしょうか?運転手の余りにも、気楽な態度に、いや気がさしたのでしょうか?
サザエさんのお父さんが、一瞥しただけで乗らなかったほどの気味の悪い、酷い車と運転手だったのですから、新手の運転手の乗車拒否ではあり得ません。
このタクシーの運転手は、お客の方からの乗車拒否にあってしまったのですから。
何のTV番組だったか覚えていませんが、最近、見たテレビで、カラオケタクシーがありました。
運転手さんの趣味と実益で、車内に豪華なカラオケ設備をセットし、乗客が好きなだけ歌うことが出来、いくら歌ってもサービスで、代金は取らないそうです。運転手さん自身もカラオケ大好な人のようでした。
こんなタクシーが、走っていて、暇があったら乗ってもよさそうです。
しかし、このようなタクシーに、初めて乗る時は、車の中の豪華なカラオケセットに怖気づく可能性もあり、お客の方からの乗車拒否、あり得ます。