白いドアーの向う側から「小さなお殿様の名前」が呼ばれた。

ママと一緒に中に入る。

いた、いた。今日は4匹の白い化け物がいるぞ。

ニコニコ笑っている。何故笑う、気持悪い。

小さいとは言え、お殿様に向かって笑う奴がいるか。無礼であるぞ!

と、小さいお殿様はお怒りだ。

禿げ頭で、額に丸い鏡を付けた太った老齢の白いお化け野郎が、今日もまた、小さなお殿様の目や口や、胸やお腹を触りまくる。

止めてくれと、お殿様は、またまた、大変お怒りだ。

怒り始めた小さなお殿様を見て、[白い帽子をかぶり、真っ赤な口で、目の縁にまで黒い墨を塗っている女のお化け]と、[縁のないメガネをして、尖った鼻の男が、髪の毛を光らせて、後ろに撫でつけている白い衣服のお化け]が、お殿様に向かって、気持の悪い声で笑いかけ、あやしかける。

お殿様は、とうとう、怒りが頭に上り詰めた。

もう、これ以上我慢がならん。

と、その瞬間、お殿様は、はじけるような大声で、泣き叫び始められた。

お殿様は、どうだ!俺のでっかい声は、化け物達、参ったか。

化け物達は、俺のでっかい声でパニックになっている。

お殿様の、いったん破裂した怒りの泣き叫びは、容易に収まらんぞと、お殿様は、益々、荒々しく泣き叫んでおられる。

これが、白い化け物達と戦う時の、小さいお殿様の得意技だ。

怒りの泣き叫びだ、参ったか。

小さいお殿様は、白い化け物達には

「軽々しく近づいたり触ったりするんじゃない。下がりおろう」

と申されているのだ。

暫くの間、怒りは鎮まらず。

激怒し続けられている。

化け物達も、降参し、『ごめんね、ごめんね』と謝り、お殿様の怒りも、やっと静まった。

女の化け物が、小さなお殿様に、

「お食事とオヤツをお食べ遊ばして、御休みなさいませ」

と言うので、招き入れられた個室で、ママと一緒にご飯を食べ、美味しそうな果物と甘いアイスをお食べになり、やっとお眠りにつかれました。

この頃には、もう完全に怒りは収まり、お忘れになったようです。

直ぐお休みになりました。

ベットの上で、ぐっすり眠っておられます。

「白い化け物との戦い苦労さまでした、ゆっくりと、お休みなさい、小さなお殿様」