みぞおちの辺りに、鉛の塊が入っているような朝。


太陽が照りつけると、アスファルトが火にかけたフライパンのようになるから。という理由で、朝の7時前から家を出て、犬の散歩に出かける。


休日朝早いから、人影はまばら。

心なしか、すれ違う人みんな重い身体を引きずっているように見える。

スマホを開いてじっと見入っている人もいる。


日陰は多少涼しい風を感じるけれど、日向はすでに暑い暑い。

呼吸がしにくい。


ちらほら、犬の散歩をしている人がいる。

喜んで近づく犬。

おはようございます。

見ず知らずのおじさんの笑顔に、心が救われる。


犬の足許に、長く長く続く蟻の行列。

何か白いものを一生懸命運んでいる。

引っ越しですか?


蟻はどうやって意思の伝達をして、みんなで1つの目標に向かっていくのだろう。不思議だ。

人間は、隣にいる人が何を考えているのかも分からないのに。


本格的に暑くなる前に、帰路をたどる。

犬を抱き上げると、熱い荒い息づかい。


さて、今日は休みだけれどたくさんやらなければならないことがある。

少し休んで始めよう。