人の作品を途中から書くことがいかに難しいことか、それでも、一般公募をせざる負えなかった内田先生の悔しさがどれほどのものか、特に浅見光彦を好きだった内田先生にとっては、あまりにも、非常すぎる現実と言わざる負えません。

 それも、自分の作品史上最高の作品になると考えていた先生の作品を、一般公募で、102人もいたとか、正直、あまりに恐れ多いとは思わなかったのでしょうか。

あまりに偉大すぎる作家の途中からの作品なんて、正直、どんな作品だろうと納得できません。

 内田先生に読んで貰いたい、その気持ちはわかりますが、あまりに恐れ多くて、公募した人達に言いたい!

 自分というものをわきまえろと!

 内田先生が、最高傑作になる自信作になると言った作品の先を書くなど、内田先生への冒瀆としか私は、思えません。

 内田先生は、徹底的に詳しく取材した上で、細かいところまで書いていきます。

 その魂込めた作品に余所者が、代わりに書くなんてことがあっていいわけがない。

 最優秀賞まで、勝手に決めて、内田先生の苦しみは、想像以上のものだったと思います。

 自分の手で完成させたかった、その言葉からもわかるように、内田先生は、どこまでも、浅見光彦シリーズを書き上げたかった。

 その執念は、相当なものだったと思います。

 正直、どんな理由があろうとその行為は許せません。

 今までの中で、これほど憤りを感じた事はありません。

 浅見光彦シリーズを読み続けてみた者として、あれほど魂の通った作品はありません。

 だからこそ許せません!

 でも、一億冊にせまる作品を描き続けた内田先生には、改めて敬意をもっています。

 しかも、内田先生は、自費出版して成功させたという経歴をもっていて、正直言って次元が違うなとも、思っている内田先生の作品に、一般公募がのるというのは、納得できません。

 内田先生は、病という苦悩に苦しんでいた、内田先生にとっては、悔しくてたまらなかったはずです。

 勝手に続きを書くのは、やはり、内田先生の傷に塩をぬる行為だと私は考えます。