他のFBIのメンバーが、先に突入して、私とブライトは、様子を見ることにした。

そして、タイミングを見計らって私達も突入した。

居間の前に大男が立ちはだかっていた。

「恵里、こいつは俺に任せて先に行け。

奥田を射殺しても構わない。

自分の命が、危ういと思ったら、迷わず撃て」

ブライトは、大男の注意を自分につけた。

その隙に私は居間に入った。

そこには、一人の老人がいた。

「高山恵里だな」

「あなたが、奥田和治ね?

新井教授を殺すよう示唆した」

奥田は笑みを浮かべて

「なるほど。新井教授の仇をうちにきたというわけか。

だが、新井教授を殺すよう示唆したのは、ワシではないぞ」

私は驚愕して

「それなら誰が、示唆をしたの?」

「橘だ。あんな死にぞこないを、ミスミス、殺させる奴など、あいつしかいない」

間をおいて

「そろそろ始めるか」

お互いに銃を構えた。

両者の銃弾は、丁度、真ん中でぶつかりあった。

両者ともに、連弾し互角の戦いとなった。

「なかなかやるな。さすがは、FBIの期待のhOPEだけのことだけはある。

だが、修羅場を潜り抜けてきたワシには勝てん。

それを、教えてやる!」
その瞬間、右に飛んで、連弾してきた。

私も右に飛び、連弾した。

その瞬間、私の腕に銃弾が、あたり、奥田の心臓を銃弾が貫いていた。

「見事だ。真実を知りたければワシの部屋の机の中のUSBをみろ」

そういって息を引き取った。

私はついに大物のUSBを手に入れて、パソコンをたちあげた。

そこには、組織のNo1の名が、書かれていた。

私は、驚愕して目を見開いた。

「この人が、黒幕!?

こんな身近にいたなんて……」

ブライトが、そこにやってきて

「まさか、こいつが黒幕だったとはな。

何としても確保するぞ。
恵里」

私は辛うじて頷いた。

あの橘が、いうことを聞いていたのは奴の命令だった。

今でも、奴と初めて会った日を思い出す。

新井教授を殺すよう教唆したのは、橘だ。

橘は権力主義でありながら、人一倍小心者で、新井教授が、亡くなるのを待てなかったのだ。

その時に、橘は降格処分を受けて、奥田がNo.2になったということらしい。