1 オレっていうのはね、

メチャクチャ安心してないと

気がすまない男なんだよ。

でも、やってることは、

常に不安だらけ。

どういうことかって言えば、

安心したいがために、

行動する。

だから、行動が早い。

私も同じですね。何かしてないと不安でしょうがないから、行動したくなるのです。

人は弱いですからね。

2 成りあがり。

大好きだね、この言葉。

素晴らしいじゃないか。

こんな、何もかもが

確立されきったような世の中で、

成りあがりなんて・・・

せめて、やってみろって言いたいよ。

同じくこの腐敗しきった日本を変えるのは、成り上がりかもしれません。

成り上がりなら、人の痛みや苦しみを理解した上で、行動できますからね。

3 俺はスターになって、

成り上がって金持ちになるほど、

幸せも大きくなると思っていた。

でもそれは違う。

会社員の幸せと矢沢の幸せは同じ。

それにやっと気づきました。

一般人・芸術家も行き着く幸せは同じなのかもしれませんね。

もっとも、経過はまったく違います。

人以上に感性が強すぎるために、人以上に苦しみ・自分に嘘をつけない。

だから、常に戦いの中で生きることになります。

4 世の中で大成した人ほど、

臆病だと思う。

臆病というのは本当は奥深いものだ。

だって、臆病っていうのは、

ある種のレーダーじゃないか。

臆病なやつは、

常に怖いから、

次にどうしなきゃいけないか、

必死で探る。

探す、調べる、緻密に計算する。

臆病というより孤独なんですよね。

だからこそ、不安でしょうがない。

次にどうするべきか、常に考えてる。

成功してない芸術家の卵だってそれは、同じだと思います。

何がベストかを常に探求します。

それが、芸術家の人生です。

5 自分に合ってるかどうかが

才能ってことだ。

そうですね。自分から人のために戦える人が、芸術を目指すべきだと思います。

そういう人は、人に希望・楽しさ・奥深い作品を書くべく努力できるからです。

普通の仕事だって同じですよ。

上司のやり方が、許せないと思ったところで、それが、その会社の慣習になってるなら、変えることはできません。

6 最終的には自分でドアを開けなきゃ。

周りは開けてくれない、

開けられないですよ。

その通りです。どんなに苦しんだとしても、最終的には自分の手で未来を開くことが大事なのです。

7 人生というのは、

失うものを増やしていくゲームなんだ。

そうですね。ことが上手くいけばいくほど、それにたかる人間は増えてきても、本当に信頼できる人間を失っていく。

どんな成功も、いいことばかりじゃないということです。

8 金も入った、

名誉も手にした。

だけど、寂しさは残った。

おかしいじゃないか、

オレは思った。

そう思ってふと見ると、

幸せのレールは隣にあった。

オレはそのレールに乗っていなかった。

それから矢沢の幸せ探しが始まった。

幸せ探しの旅は、常に人にはあると思います。

でも、芸術を志す人間は真面目すぎるため、成功しない限り、自分の本当の幸せを求める気にはなれないのです。(だから常に苦悩と戦うのです)

例外は、逃げて・逃げて・逃げまくってる人間だけです。(本当の幸せが何かをわかってない無責任な人間)