太古の昔、三つの種族が存在した。

一つ目が、初代ゴッド率いる我らが神。

二つ目が、覇魔族

そして、三つ目が、星神族。

この三つの種族の力は、拮抗していた。

だが、覇魔族が突然、野心をもって、初代ゴッドの勢力に攻めかかったのだ。
(これが一番の謎に包まれてることだ)

星神族は、平和主義の種族のため、動かないことを想定したのだ。

力は拮抗し、決着はつかなかった。

だから、子供の代での決着になったのだ。

子供は三人の子供を生んだため、三つの世界ができた。

だが、三人も生んでしまったことで力が半減してしまい、拮抗していた力は崩れ、ゴッドを覇魔族皇帝は吸収し、星神族に襲いかかった。

星神族も、追い詰められて、我々の世界に逃げてきた。

だから、星神族は敵に狙われたのだ。

だが、初代星神族皇帝は、未来を見ていた。

その力を、レインの娘として生まれてくるレナに託した。

ガイアは、全てを知っていた。

だから、大神オーディンにそれを伝えて、レナの存在を完全に隠した。

そして、美咲の懐刀にすることで、味方をも・ユリアすら欺いたのだ。

そして、双子の妹のレイが、生まれてすぐ未来に送られたのは、初代大妖神魔族の力が備わっていたのだ。

初代大妖神魔族は、初代ゴッドの最強の腹心である。

だから、二人は隠された。

そして、もう一人、隠された人物がいた。

それが、堺清美の弟としてでてくる堺勇気だ。

可愛い男の子である。

彼もまた、レインとガイアの子供だった。

ユリアの双子の弟なのだが、彼もまた、未来にすぐ送られた。

これは、ガイアではなくレインの判断だった。

それは、オーディン族と真のシャイン族を造った自分達の世界の神の力を受け継いでいたからだ。

レインは、勇気を抱っこしながら

「いよいよ。あいつらの出番だな」

レナ・レイは、十五歳になる。

そろそろいい頃だ。

そして、勇気にも動いてもらうとするか。

レナが、エベレストから下山したところで、レインは祈りの木のところに瞬間移動させた。

そこには、レイに勇気も揃っていた。

レナは驚いて

「父上、どういうことですか?」

レナにとって、父、レインの存在は雲の上の存在なのだ。

いきなり、瞬間移動させられたあげく、妹のレイがいて、ミリアの子供の勇気がいる。

レナは、わけがわからなかった。

「まず、はっきり言おう。

お前達三人は、俺とガイアの子供だ。

勇気のことは、ユリアですら知らない。

それと、お前達の真の力についてもな。

まず、勇気はユリアの双子の弟、つまり、お前らの兄ということになる」

勇気は、指をパチンと鳴らして本来の姿を見せた。

レナとレイを見ながら

「俺の本当の名前は、クロード。

お前らの兄だ。

偉大な父上に、この時代で赤ん坊の頃に修行場に連れて行かれて、一から鍛えられた。

俺は、オーディン族とシャイン族を造った異世界の神の力を受け継いだから、敵の目を欺くために、いや、味方もだな。

どこに敵が潜んでるかわからない以上、慎重に動く必要がある。

それと、お前達も弱いから送られたんじゃない。

俺は父上の判断だが、お前らは、母上の判断だ。

それと、父上のことを雲の上の存在だとか思わなくていいからな。

俺達は親子だ。そして、時代は変わった。

昔とは違うということを覚えておくこと。

父上は、本当はお前らと山のように話したかったんだ。

親子としてな。それを、理解した上で、黙って父上の話しを聞け」

私達の驚愕の表情が、戻るのを父上は待って

「まずは、レナ、お前からだ。

お前を未来に送った理由は、アッシュールの策だ。

あの時代では、ユリアの恐ろしさを敵に見せつけるという狙いがあった。

だから、お前の存在は隠しておきたかったんだ。

大神オーディンもそれに賛成した。

そして、この時代に来て想定外にもユリアが、死んでしまったのはお前も知ってるな?」

私は涙を目に滲ませながら頷いた。

「はい。クローンしかいなくなりました・・・・・・」

「そして、もう一つの想定外が、ガイアの死だ。

あの二人の死は、本当に我々にとって大きい痛手だ」

レインも歯軋りしながら
、拳が震えていた。

「正直に言うとな。ガイアは、お前があまりに可愛いから、戦いに巻き込みたくないという私情もあったんだ。

お前、ガイアの側にいつも後ろについて離れなかったんだって?

オーディン族としては、子供でも、そういう事はまずないんだが、星神族が、甘えん坊だということはよーくわかったよ。

だが、お前の星神族としての才能は、ガイアいやユリアをも凌駕する力をもってるんだ。

そこで、お前を敵の目から完全に隠すことにした。

でも、ガイアが生きてれば、レナもレイも戦わせたくなかったのも事実だ。

それだけ、ガイアにとってお前が可愛かったってことだな。

ガイアは土下座して、大神オーディンに頼んだ。

これから、この時代で起こることを見通した上でな。

その役割は自分がやる。

だから、この娘だけは巻き込まないで下さいってな。

大神オーディンは、それを俺とアッシュールに何も言わずに決めてしまったんだ。

だから、俺とお前は父娘でありながら、ほとんど話すことがなかったってわけだ。

だが、皇帝の命令は全てに優先される。

だから、アッシュールも俺も従うしかなかった。

だから、お前に雲の上の存在と勝手に思われて、お前の方から接触してこなかったんじゃないかと思ってな。

一応、その誤解を無くすために会いに来たのが一つ」

私は厳しい表情で

「母上がやるはずだった任務を私にやるようにと言うことですね?」

父上は厳しい表情で

「そうだ。ガイアがいない今、お前らにやってもらうしかない。

お前とレイが、美咲の懐刀になってもらった理由もそこにある」

私達は驚愕して

「どういうことですか!?」

「その前に、お前の力の説明をしよう。

お前は、初代星神族皇帝の奥義と能力を使える。

初代星神族皇帝は、大妖神魔族の魔法の奥義、ナーガを使うことができる。

星神族の奥義と二つな。

そして、初代ゴッドに匹敵した力をもつのが、初代星神族皇帝だ。

意味わかるな?レナ」

間をおいて

「レイ、次はお前だ。

お前は、初代ゴッドの最強の腹心と呼ばれた大妖神魔族の力を受け継いでる。

だから、すぐにガイアはお前を未来に送ったんだ」

私達は唖然としてばかりだった。

私達が落ち着くのを待って

「これからが、本題だ。

来年、大阪で大きな事件が起こる。

お前らが、美咲を守らないと美咲は死ぬ。

それと、神戸で信玄を守らなければ信玄が死ぬ。

美咲の懐刀なら、その二つの件に関わることができるからお前達にやらせるんだ。

そこで、お前には大阪での戦いの時は、清美に変装してもらう。

大阪での死闘は、何よりも激しいものになるはずだ。

そこで、小学五年生からお前にやり直してもらい、確実な信頼関係を築いて、万全な体制で大阪の戦いをしてもらう。

エアとイシス・そして、ダニエル・カルロス・アーシラト・Mのことは知ってるな?」

「はい。知っています。エアは、仙神族の中枢を担う幹部の片腕と言われるほどの魔女で、世界的にも恐れられています。

同じくイシスは、エアの懐刀の中では一番下っ端ですが、恐れられてる存在です。

ダニエル・カルロスは、世界的な鬼畜です。

そして、Mは世界的な要人を裏表問わず、恐れさせてる存在です」

「その通りだ。お前らの組織は仙神族に敵対する組織だ。

全てをカイザーが、欺いて造りあげた組織だ。

だから、戦いやすいはずだ。

大阪では、アーシラト以外の三人が出てくることを覚悟しておけ。

それくらい、大きな事件だ。

そして、検事総長逮捕まで、もっていかなければ成功とは言えない。

神戸では、アーシラトが主役だ。

アーシラトの陰謀を、お前らが止めるんだ。

そして、信玄は間違いなくダニエル・カルロスと対決する。

だが、今のあいつで勝てる相手じゃない。

お前は、鹿島輝美に変装して、佐山理彩と共に信玄を守れ。

レイは、大阪では桜井洋子に変装し、神戸では久保清子に変装してもらう。

そのために今、修行を始める」

そこに、信じられない人物が、現れ、私達に修行させてくれた。

そして、奥義を私達は会得した。

私達姉妹は、小学五年生に戻った。

私は堺清美・レイは桜井洋子として。

世の中には、覇魔族と対立する組織が、三つ存在する。

私達が、潜入してる組織はその三つの中で、もっとも巨大な組織だ。

大阪・神戸で必ず、敵に勝つ。

私達は何も知らなかった。

これから起こる戦いの真の意味を・・・・・・。