この物語は、主人公の磯山香織が、中学の剣道の全国大会準優勝をした後、決勝での審判の判定ミスによって負けた苛々から、消化試合として市民大会に出て、無名の選手に四回戦で負けてしまったというところから始まります。
その無名の選手が、東松学園の選手であったため、東松学園は中学~高校・大学とあるところなため、その無名の選手と戦うために東松学園高校に推薦入学しました。
無名の選手の名前は、西荻早苗、日本舞踊~剣道をやり始めて三年の変わり者で、どがつくほどの天然でびびりやすいタイプ、香織が本気で負けたと思った相手がこんなタイプなために香織は、何故自分が負けたのかが、わけがわからなくなり、毎日のように苛々が続きます。
勝負しても、あっさり勝ってしまうために尚更です。
そして、自分とはまったく逆のタイプの早苗との出会いにより、勝負に勝つためだけに剣道をやってきた香織は、何のために剣道をやってきたのかがわからなってきます。
そう、人との出会いは人を変えるきっかけをつくります。
人を成長させたり、ドン底におちて立ち直れなくなったり、あらゆる壁にぶつかるきっかけにもなります。
でも、早苗が悩み続ける間も早苗は香織から離れなかった。
早苗は誰にたいしても、人懐っこい笑顔で近づく女の子。
でも、悩むのは早苗も同じ、それは中学の時の剣道部は弱小だったから。
勝ち負けなんか気にせずに、剣道をやることができた。
だからこそ、香織の存在や全国クラスの先輩達の存在が、彼女にとって勝ち負けとは何かを考えるきっかけになり、彼女達を立ち直らせたきっかけの一つが父の言葉だった。
香織にとって父は、本当に厳しく不器用な言い方しかできないために香織は父にたいして反発するようになっていました。
しかし、剣道をやめると売り言葉に買い言葉で勢いで言ってしまった香織に仲の言い兄に、香織の試合を必ず父は見に行ってること、見に行けない時は知り合いに頼んでビデオで撮影を頼んで観てるほどの娘想いの父親であることと、香織が初めて剣道をやり始めた理由が、尊敬の対象の父にほめられたいからということを思い出したことで少しずつ変わっていき、父は香織に言いました。
「武士は、戦をするのが仕事だった。
しかし、戦乱の世が終わり考え出されたのが、殺人刀と活人剣の概念。
悪人を斬るのは殺人刀、だが、それによってこれから被害に遭うかもしれない人達を救うことができる。即ち殺人刀は使い方一つで活人剣になる。
現代ではどんな悪人でも裁判を受ける権利がある。
三人殺そうが四人殺そうが生け捕りにしなければならない。
それが法治国家。
武士道・・・・・・そう、言い換えてもいい。義・勇・仁・礼・誠・名誉・忠義・克己・・・・・・集約すれば、世のためを思い、他人を敬い、精進を怠らない・・・そういう心得に行き当たる。最低、その三つを忘れなければ、人はどこでも、いつの時代でも生きていける。逆にその一つでも欠いたら、そいつに生きる資格はない。社会に生きる人間とは、そうあるべきものだ。そして、人間にはどんなに小さくても、群が必要なんだ。
人は誰も、一人では生きられない。」
つまりは、ただ、勝ち負けや技を研くことだけが全てじゃない、人が陰で支えてくれたり、人の協力があったからこそ香織は強くなることができた。
人を守ることこそ、武士道の本来あるべき姿であるという父の言葉が、香織を前に進ませました。
一方、早苗は父から
「勝負っていうのはどんな世界にいったって、どんな人生を送ったって、必ずついて回るものなんだよ。だから、裁判や剣道だけじゃない。今、やってる研究だって、他の人が先に発表しちゃったら負けになる。
勉強だって商売だって、上手くやって勝つ人もいれば、失敗して負けてしまう人も必ずでてくる。
負ける不安はいつだってある。
いや、負けることだけが不安なんじゃない。人の一生なんて、いつどうなるかわからない、不安だらけのものなんだよ。
一つだけ、それに打ち勝つ方法を見つけたんだ。
それが好きだっていう気持ちを、自分の中に確かめるんだよ。
その好きだって気持ちと、勝負の不安を天秤にかけるんだ。
不安の方が重たければそれはやめといた方がいい。
まず勝てないし、負けたらものすごく後悔するからね。
でも、好きだって気持ちの方が重かったらそのときはもう、やるしかないんだよ。
負けたっていい。失敗したっていい。やるしかないんだ。だって好きなんだから。
他の誰かに先を越されたら、また次のを見つければいい。
そうやって、一つひとつ、不安を乗り越えていくしか方法はないんだよ。
それよりも、好きなものにめぐりあえない人生の方が、もっと悲しいし、つらい。
だから、お前は好きなものに出会えたことを、もっと喜ばなくちゃ。何かを好きになる、夢中になる、そういう気持ちが自分の中にあることを、もっと幸せに思わなくちゃ。
それさえしっかり感じられたら、勝負なんて怖くなくなるはずだよ。」
この言葉により、早苗も前に進み、香織を部活に戻すために、市民大会で勝負を挑み、二年連続で香織を負かしました。
これが、香織と早苗の魂と魂の絆ができたきっかけとなりました。
シックスティーンでの父の言葉こそ、作者の誉田哲也さんが、読者に伝えたいメッセージなのではないかと思います。
特に後者は、小説家として生きていくために、好きな小説を書き続けた。
当然、最初から上手く小説が書ける人なんているはずはありません。
何度も何度も失敗し、周りの協力を得て成功にいたったということを訴えているんでしょうね。
どんなに辛くても、好きだから書き続けるとそういうことなんでしょうね。
セブンティーンでは、早苗が全国大会優勝候補の筆頭、福岡南に転校するところから始まります。
しかし、どこまでもスポーツ競技として勝つために手段を選ばない福岡南のやり方に早苗は反感します。
特に、全中の決勝で香織に審判の判定ミスのおかげで勝てた黒岩レナは香織にたいして異常なほど闘士を燃やしていました。
早苗が、知ってる香織の情報と香織対策のために、早苗を次鋒として使う事を提案した。
一方、東松では、香織はリーダー的な存在として後輩を育てる役割を担っていました。
香織を変えたのは間違いなく早苗です。
市民大会の後、早苗は弱小の中学に香織と一緒に稽古に行ったことで、後輩を教える中で自分自身も成長できることを知った。
それが、香織を強くし、二年のインターハイ個人で三位の成績をとりました。
一方、早苗は福岡南を好きになれず剣道にたいして楽しくないと思うようになってしまった。
そんな時、父が東京の方にしばらく行くことが決まった。
早苗は東松に戻るチャンスだと思った。
そして、香織に連絡を入れると
「お前、黒岩に稽古で勝ててんのかよ!」
「そんな私があの人に、勝てるわけ・・・」
「戻って来るなら勝ってからにしろ!
逃げ帰ってくるような真似はするな!
スポーツ剣道にあたしたちの剣道が負けていいはずないだろうが!
情けないこと言うな!あたしと一年、何やってきたんだよ!
武士道だろうが。忘れんなよ。武士道があるから剣道は武道なんだろうが。武士道がなかったら、剣道は暴力にだってスポーツにだって簡単に変わっちまうんだよ。
あたしが認めてるのはお前の剣道だ。お前なら黒岩に勝てる!」
そして、早苗は防具なしで竹刀だけの果たし状を黒岩にだし、勝負し勝ちました。
そこに顧問の吉野が現れ、武士道について語り始めたことで、早苗は福岡南に残る決心を決めた。
そして、練習試合として東松に行った時、早苗は香織に全国大会で会おうと握手を交わした。
唯一無二の永遠のライバルとして。
それが、セブンティーンの内容です。
そして、決着のエイティーンでは、早苗は膝を故障したまま、香織と団体戦の大将として一回戦で対決しました。
最初は膝の痛みを忘れるほど夢中になって五分五分の試合を香織としたものの無理をしたせいで膝が痛みだし、香織が勝ってお姫様だっこで福岡南陣営に連れてくこの場面は王道にはならなかったものの二人の深い絆を表していてよかったですね。
そして、宿敵黒岩とインターハイ決勝で対決する時、香織は黒岩にもし、全中決勝で負けなければ早苗との出会いはなかった。
早苗と出会ったからこそ、今の自分がある。
だから、黒岩にたいして敬意をもって勝負し、死闘の末の勝利。
そして、最後のありがとうございました。と黒岩に言いに行く場面は本当に素晴らしいと思いました。
その後は、香織と早苗の卒業後の進路みたいな感じでした。
この物語は、人との出会いの大切さを何よりも訴えてる素晴らしい作品です。
そして、二人の父の言葉の深さ、そして、学生時代だからこそできる自由さとうらやましさがある作品ですね。
高校時代、将棋ばかりやってた自分を思い出しながら読んでました。
盟友やライバル、勝ち負け、そこにいたるまでの過程、学生時代に戻りたくなりますね。
こういう物語を読むと、ただ、将棋だけに熱中できたあの時のことを鮮明に思い出します。
でも、突っ込みどころもありますね。
どんなに好きなことがあったとしても、生活するお金がなければ好きなことをやる時間がないという現実の厳しさ、当然、勝負にでることもできない。
もちろん、ただ、趣味や気分転換のためにやってるだけならそれも許されます。
先を考えた上で時間のないなか努力するのも一つの考えですが、時間がなければそれだけ本当にやりたいことが遅れていくのも事実なんですよね。そこが、難しいところですよね。
でも、現実は仕事・仕事でそれどころではないというのが、大抵の方の本音ではないでしょうか。
生活・家族に迷惑がかかる可能性、そういったものがあると人はそうそう勝負にはでれない。
一度、勝負に出て失敗ということになれば、一歩間違えれば、生活そのものが困難になる。
だから、仕事をしなければならない。家族に迷惑
をかけてまで勝負するのが正しいことかという問題があるからです。
でも、ゲゲゲの女房をなんとなく思い出しました。
貧乏で質札だらけの中、夫婦で苦労に苦労を重ねて成功にいたった水木茂のことを考えてしまいましたね。
早苗の父の言葉を読んだ時・・・。
とはいえ、私もいつか勝負をしたいと本気で考えた作品です。
その無名の選手が、東松学園の選手であったため、東松学園は中学~高校・大学とあるところなため、その無名の選手と戦うために東松学園高校に推薦入学しました。
無名の選手の名前は、西荻早苗、日本舞踊~剣道をやり始めて三年の変わり者で、どがつくほどの天然でびびりやすいタイプ、香織が本気で負けたと思った相手がこんなタイプなために香織は、何故自分が負けたのかが、わけがわからなくなり、毎日のように苛々が続きます。
勝負しても、あっさり勝ってしまうために尚更です。
そして、自分とはまったく逆のタイプの早苗との出会いにより、勝負に勝つためだけに剣道をやってきた香織は、何のために剣道をやってきたのかがわからなってきます。
そう、人との出会いは人を変えるきっかけをつくります。
人を成長させたり、ドン底におちて立ち直れなくなったり、あらゆる壁にぶつかるきっかけにもなります。
でも、早苗が悩み続ける間も早苗は香織から離れなかった。
早苗は誰にたいしても、人懐っこい笑顔で近づく女の子。
でも、悩むのは早苗も同じ、それは中学の時の剣道部は弱小だったから。
勝ち負けなんか気にせずに、剣道をやることができた。
だからこそ、香織の存在や全国クラスの先輩達の存在が、彼女にとって勝ち負けとは何かを考えるきっかけになり、彼女達を立ち直らせたきっかけの一つが父の言葉だった。
香織にとって父は、本当に厳しく不器用な言い方しかできないために香織は父にたいして反発するようになっていました。
しかし、剣道をやめると売り言葉に買い言葉で勢いで言ってしまった香織に仲の言い兄に、香織の試合を必ず父は見に行ってること、見に行けない時は知り合いに頼んでビデオで撮影を頼んで観てるほどの娘想いの父親であることと、香織が初めて剣道をやり始めた理由が、尊敬の対象の父にほめられたいからということを思い出したことで少しずつ変わっていき、父は香織に言いました。
「武士は、戦をするのが仕事だった。
しかし、戦乱の世が終わり考え出されたのが、殺人刀と活人剣の概念。
悪人を斬るのは殺人刀、だが、それによってこれから被害に遭うかもしれない人達を救うことができる。即ち殺人刀は使い方一つで活人剣になる。
現代ではどんな悪人でも裁判を受ける権利がある。
三人殺そうが四人殺そうが生け捕りにしなければならない。
それが法治国家。
武士道・・・・・・そう、言い換えてもいい。義・勇・仁・礼・誠・名誉・忠義・克己・・・・・・集約すれば、世のためを思い、他人を敬い、精進を怠らない・・・そういう心得に行き当たる。最低、その三つを忘れなければ、人はどこでも、いつの時代でも生きていける。逆にその一つでも欠いたら、そいつに生きる資格はない。社会に生きる人間とは、そうあるべきものだ。そして、人間にはどんなに小さくても、群が必要なんだ。
人は誰も、一人では生きられない。」
つまりは、ただ、勝ち負けや技を研くことだけが全てじゃない、人が陰で支えてくれたり、人の協力があったからこそ香織は強くなることができた。
人を守ることこそ、武士道の本来あるべき姿であるという父の言葉が、香織を前に進ませました。
一方、早苗は父から
「勝負っていうのはどんな世界にいったって、どんな人生を送ったって、必ずついて回るものなんだよ。だから、裁判や剣道だけじゃない。今、やってる研究だって、他の人が先に発表しちゃったら負けになる。
勉強だって商売だって、上手くやって勝つ人もいれば、失敗して負けてしまう人も必ずでてくる。
負ける不安はいつだってある。
いや、負けることだけが不安なんじゃない。人の一生なんて、いつどうなるかわからない、不安だらけのものなんだよ。
一つだけ、それに打ち勝つ方法を見つけたんだ。
それが好きだっていう気持ちを、自分の中に確かめるんだよ。
その好きだって気持ちと、勝負の不安を天秤にかけるんだ。
不安の方が重たければそれはやめといた方がいい。
まず勝てないし、負けたらものすごく後悔するからね。
でも、好きだって気持ちの方が重かったらそのときはもう、やるしかないんだよ。
負けたっていい。失敗したっていい。やるしかないんだ。だって好きなんだから。
他の誰かに先を越されたら、また次のを見つければいい。
そうやって、一つひとつ、不安を乗り越えていくしか方法はないんだよ。
それよりも、好きなものにめぐりあえない人生の方が、もっと悲しいし、つらい。
だから、お前は好きなものに出会えたことを、もっと喜ばなくちゃ。何かを好きになる、夢中になる、そういう気持ちが自分の中にあることを、もっと幸せに思わなくちゃ。
それさえしっかり感じられたら、勝負なんて怖くなくなるはずだよ。」
この言葉により、早苗も前に進み、香織を部活に戻すために、市民大会で勝負を挑み、二年連続で香織を負かしました。
これが、香織と早苗の魂と魂の絆ができたきっかけとなりました。
シックスティーンでの父の言葉こそ、作者の誉田哲也さんが、読者に伝えたいメッセージなのではないかと思います。
特に後者は、小説家として生きていくために、好きな小説を書き続けた。
当然、最初から上手く小説が書ける人なんているはずはありません。
何度も何度も失敗し、周りの協力を得て成功にいたったということを訴えているんでしょうね。
どんなに辛くても、好きだから書き続けるとそういうことなんでしょうね。
セブンティーンでは、早苗が全国大会優勝候補の筆頭、福岡南に転校するところから始まります。
しかし、どこまでもスポーツ競技として勝つために手段を選ばない福岡南のやり方に早苗は反感します。
特に、全中の決勝で香織に審判の判定ミスのおかげで勝てた黒岩レナは香織にたいして異常なほど闘士を燃やしていました。
早苗が、知ってる香織の情報と香織対策のために、早苗を次鋒として使う事を提案した。
一方、東松では、香織はリーダー的な存在として後輩を育てる役割を担っていました。
香織を変えたのは間違いなく早苗です。
市民大会の後、早苗は弱小の中学に香織と一緒に稽古に行ったことで、後輩を教える中で自分自身も成長できることを知った。
それが、香織を強くし、二年のインターハイ個人で三位の成績をとりました。
一方、早苗は福岡南を好きになれず剣道にたいして楽しくないと思うようになってしまった。
そんな時、父が東京の方にしばらく行くことが決まった。
早苗は東松に戻るチャンスだと思った。
そして、香織に連絡を入れると
「お前、黒岩に稽古で勝ててんのかよ!」
「そんな私があの人に、勝てるわけ・・・」
「戻って来るなら勝ってからにしろ!
逃げ帰ってくるような真似はするな!
スポーツ剣道にあたしたちの剣道が負けていいはずないだろうが!
情けないこと言うな!あたしと一年、何やってきたんだよ!
武士道だろうが。忘れんなよ。武士道があるから剣道は武道なんだろうが。武士道がなかったら、剣道は暴力にだってスポーツにだって簡単に変わっちまうんだよ。
あたしが認めてるのはお前の剣道だ。お前なら黒岩に勝てる!」
そして、早苗は防具なしで竹刀だけの果たし状を黒岩にだし、勝負し勝ちました。
そこに顧問の吉野が現れ、武士道について語り始めたことで、早苗は福岡南に残る決心を決めた。
そして、練習試合として東松に行った時、早苗は香織に全国大会で会おうと握手を交わした。
唯一無二の永遠のライバルとして。
それが、セブンティーンの内容です。
そして、決着のエイティーンでは、早苗は膝を故障したまま、香織と団体戦の大将として一回戦で対決しました。
最初は膝の痛みを忘れるほど夢中になって五分五分の試合を香織としたものの無理をしたせいで膝が痛みだし、香織が勝ってお姫様だっこで福岡南陣営に連れてくこの場面は王道にはならなかったものの二人の深い絆を表していてよかったですね。
そして、宿敵黒岩とインターハイ決勝で対決する時、香織は黒岩にもし、全中決勝で負けなければ早苗との出会いはなかった。
早苗と出会ったからこそ、今の自分がある。
だから、黒岩にたいして敬意をもって勝負し、死闘の末の勝利。
そして、最後のありがとうございました。と黒岩に言いに行く場面は本当に素晴らしいと思いました。
その後は、香織と早苗の卒業後の進路みたいな感じでした。
この物語は、人との出会いの大切さを何よりも訴えてる素晴らしい作品です。
そして、二人の父の言葉の深さ、そして、学生時代だからこそできる自由さとうらやましさがある作品ですね。
高校時代、将棋ばかりやってた自分を思い出しながら読んでました。
盟友やライバル、勝ち負け、そこにいたるまでの過程、学生時代に戻りたくなりますね。
こういう物語を読むと、ただ、将棋だけに熱中できたあの時のことを鮮明に思い出します。
でも、突っ込みどころもありますね。
どんなに好きなことがあったとしても、生活するお金がなければ好きなことをやる時間がないという現実の厳しさ、当然、勝負にでることもできない。
もちろん、ただ、趣味や気分転換のためにやってるだけならそれも許されます。
先を考えた上で時間のないなか努力するのも一つの考えですが、時間がなければそれだけ本当にやりたいことが遅れていくのも事実なんですよね。そこが、難しいところですよね。
でも、現実は仕事・仕事でそれどころではないというのが、大抵の方の本音ではないでしょうか。
生活・家族に迷惑がかかる可能性、そういったものがあると人はそうそう勝負にはでれない。
一度、勝負に出て失敗ということになれば、一歩間違えれば、生活そのものが困難になる。
だから、仕事をしなければならない。家族に迷惑
をかけてまで勝負するのが正しいことかという問題があるからです。
でも、ゲゲゲの女房をなんとなく思い出しました。
貧乏で質札だらけの中、夫婦で苦労に苦労を重ねて成功にいたった水木茂のことを考えてしまいましたね。
早苗の父の言葉を読んだ時・・・。
とはいえ、私もいつか勝負をしたいと本気で考えた作品です。