銀杯
銀製の酒杯の中身が空になって久しい。
今となっては、かつてある人に注いで頂いた
“何か”の跡形すら残っていない。
私はある時、自分で酒杯を傾けて
それを捨ててしまったのだ。
あの頃は、すぐに替えの“何か”が
注がれるものと信じて疑わなかった。
価値も知らずに、愚かなことをしたと思う。
その“何か”は一度捨てると、再び注がれるどころか、
自分のうちからも消え失せてしまうものだったのだ。
それを口にすることができなくなって
いよいよ飢えを感じ始めた頃、
私はようやく自分のしたことの愚かさに気づいた。
そして今、私の手元には
錆びて鈍く光る酒杯だけが残されている。
甘美だったその香りと味わいの記憶だけを残して。
私は、ときに他人の酒杯の内側を盗み見る。
意味のない行為だと分かっていながら、
他人の酒杯の中身を覗いてしまうのは、
“何か”への執着を捨てきれないからだ。
他人の酒杯には、満たされて溢れ出しているもの、
半分まで注がれているもの、
横倒しになって零れているもの、
底に舐めるほどしか残されていないもの、
杯底が剥き出しになっているものなど、いろいろある。
そして、人々はそれぞれの酒杯を掲げて、
「乾杯!」と声高に叫ぶのだ。
私は空の酒杯を握りしめて乾杯したあと、
きまって“何か”を飲んでいるふりをする。
銀の酒杯を手離して、虚しい乾杯を繰り返すことを
やめてしまえば、いっそ楽になれるだろうことは分かっている。
けれど、自分の犯した罪に対するこの罰だけは、
せめて最後まで全うしたいと思う。
とはいえ、ただ背負うだけで精一杯なのだけれど。
私は、他人の酒杯に“何か”を注ぐことがある。
正しくは、“何か”の偽物を注いでいるのだけれど。
それなりの贋作だから、大抵の人間は喜んで飲む。
(斯くて、それを飲む人々が偽物だと分かって
飲んでいるのかどうかは定かではない。
おそらくは、知っていて飲んでいるのだろうと思っている)
なぜ、偽物の“何か”を注ぐのかって?
それは、私が冷酷で薄情だからです。
私の銀の酒杯には、何も入っていないと書いたでしょう。
私がやっていることは、絶望の淵で倒れている人に
麻薬を握らせる行為に似ている。
「頂戴」と求める人に、本物をあげたいけれど
私は本物を一滴も持っていないから、偽物を渡すしかない。
その瞬間は、“何か”の代わりになるものを
とにかく飲ませてあげようと考えているのだけれど、
本当に人を想うのならば、
そんなことしない方がいいのは明白だ。
知らないふりをする方がいくらかましだ。
けれど、気がつくと偽物を他人の酒杯に注いでいる。
そうしてしまうのは、本当の目的が、飢えて醜い自分を隠し、
他人の目を欺くことにあるからだろうと思う。
人並に善行をしている気になって、
一時でも渇きを凌ぎたいからなのだと思う。
結局は、こうして罪に罪を重ねてでしか生きられない。
これが“何か”を捨てた者の根源的な弱さと醜さです。
偽物の“何か”なら、いつでも手品みたいに用意できます。
自分が常飲しているものをほんの少し
分けるだけのことだからだ。
けれど、それを受け取ってほしいとは思わない。
行為と矛盾しているけれど、そう思います。
受け取ったなら、微笑んでそっと床に吐き捨てればいい。
それから、私に本物を求める方がたまにいますが、
期待されても私の内に本物など、どこを探してもありません。
私はまともに罪と向き合うことすらままならない、そんな人間です。
http://ameblo.jp/321zilch/entry-10004250041.html
P.S また分けのわからない文を掲載してスミマセン。
いつもどおり、スルーで宜しくお願いします(^▽^;)
それから、『クローズZERO』の公式ブログがアメブロでした!
始動!
今日は友達の家へ行ってきました♪
御馳走になったサンドイッチとミックスジュースが
かなり美味しかったです。さんきゅう!
夕方からは、ある方にお誘いいただいて、
梅田へ食事に行ってきました。
好きだった彼との恋愛に玉砕して早一ヵ月、
まだ心のどこかが痛む気がするけれど、
誰だって風穴だらけの心で生きているから、
私だって前へ進み続けられる自分でいたい。
動けなくなって、ただ待つしかできなくなるのが
何より怖いのです。首を切り落とされたって、
意志だけで前へ進み続けていたい。
あ、怖い? めんごめんごо(ж>▽<)y ☆
それから、気になる映画を発見☆
ブラウザの右をご覧ください。
『クローズZERO 』、原作はマンガのヤン坊物語です。
最近、山田孝之さんがカッコいいと思うんや♪うひょひょん(*^▽^*)
では皆さん、楽しい休日を。
季節の変わり目なので、体に気をつけて。
アメンバー限定記事について
お知らせです。
アメンバー限定記事をリリースしていますが
まとまってない記事のメモとして使っています。
申請をいただいてもとても承認できるレベルの文には
なっていないので、スルーせざるおえないです。
以上、お見知りおきください。ヨロシクお願いします。