(156) 2022年10月 潮のはなし | ID Fishing

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潮の法則。潮を基準に釣りを組み立てます。Match the Current.

さて、2022年10月の相模湾流についてみてみましょう。

 

まずは、黒潮のふるまいから。

9月末に南側ゲートへ移動した黒潮ですが、7日頃に黒潮大蛇行下の定位置とされる北側ゲートへ戻りました。

南側ゲートを通過した日数は12日間でした。この事象は、それほど長く続かないのが特徴です。

 

次はワジオとカシマジオの流入日数と率について。

      (流入時間/24)

ワジオ              8.3日    27%

カシマジオ          5.0日      16%

その他        15.1日      49%

欠損データ          2.6日      8%

ワジオは筋目の10日を下まわりました。なかなか好調は続かないもんです。

 

次は黒潮流路と相模湾流の関係について。

北側ゲートにおけるワジオの流入率は20%。対して南側ゲートのそれは66%です。

北側ゲートのワジオ流入率は黒潮大蛇行下だと30%台なので、10月の流入率は低すぎます。

対して南側ゲートはいい感じです。

 

次は、潮まわりごとにみる各潮の流入日数です。

ワジオは大潮以外に流入しました。大潮ファンには残念な結果になりました。

 

次は、曜日ごとにみる各潮の流入日数です。

ワジオは火曜日以外に流入しました。カシマジオはその火曜日に多く流入しました。

 

次は、時刻ごとの流入率をみてみましょう。

ワジオのゴールデンタイムは8時~10時です。

カシマジオは午後から流入し始めることが多いですが、10月は午前中から立ち上がってます。

 

次は、ワジオが流入した潮まわりと時刻をみてみましょう。

ワジオの最多流入は大潮後の中潮の4日目です。ご覧のように大潮は空っぽです。

 

次は、流速を見てみましょう。観測ポイントは真鶴の三ツ石沖です。

ワジオは0.3~0.6ノットにピークがきました。1ノット前後の潮も見られます。

 

次は、時刻とワジオの流速について見てみましょう。

観測ポイントは真鶴の三ツ石沖です。

10月も先月に続き、0.5ノットから1ノットの潮は正午ころに流入してます。

冬場ならメジナが喰いそうですが、まだシーズンには早いですね。

 

次は、潮流と海水温についてみてみましょう。

観測ポイントは海水温が江の浦沖で、流速は三ツ石沖です。

前半は7日を境にワジオからカシマジオに変わりました。

要因は黒潮が通過するゲートです。南側ゲートのときはワジオ優位、北側ゲートのときはカシマジオ優位となりました。

黒潮の水温が低下するたびに、沿岸の水温も低下してきています。

 

次はワジオ モメンタムについてみてみましょう。

9月と10月は黒潮が南側ゲートを通過したおかげで、なんとか日数が増えました。

今年もあと2か月です。年末に向けてどうなるか気になるところです。

 

最後に円グラフで各潮の流入率についてみてみます。

 

9月末に南側ゲートへ移動した黒潮は、12日間で定位置の北側ゲートへ戻りました。過去のデータからも黒潮大蛇行下の南側ゲートは短期間で終わります。

海流の本によると、黒潮本流の流量が増えると、冷水渦が東へ押し流され黒潮は南側ゲートへ移動します。この時点でさらに流量が増えると冷水渦はもっと東へ押し流され、それに伴い黒潮大蛇行は終息するそうです。

今回は北側ゲートへ戻ったので、黒潮流量がまた低下したものと思われます。

わたくしが行く釣り場(相模湾、伊豆方面)は、南側ゲートになるとワジオ(上り潮)の流入が増えるので、釣りに好都合なんです。できることなら北側ゲートと南側ゲートの通過率が逆転してほしいと思ってますが、悲しいかな自然は釣り人の都合には合わせてくれません。よって、黒潮大蛇行下においては、南側ゲートのワジオ(上り潮)に照準を合わせておく必要があります。