今日はひとつ打ち合わせがありました。
以前少しお話しをして、今日はプランを初めて見てもらう打ち合わせ。
ご主人の実家を建て替えて、三階建ての二世帯住宅にする計画。
やっと親御さんと話しがまとまり、スタート地点にたったばかりのK様。
今日の打ち合わせまでの期間で、現地を確認、役所に確認、プランを作って見積もりをして、準備してました。
奥様は住宅ローン担当の某銀行員の方。
資金計画に関してはプロですね。
ご主人は普通の会社員。
奥様は先日、車のローンがもうすぐ終わり、クレジットカードの払いももうなくなるからそろそろ住宅ローンを組んでもいいかな、と話していました。
でも私が法務局に行って謄本をとってみると、実家の土地には根抵当権が付いていました。
家を建てるときに親御さんが借入した時の抵当権はすでに末梢してありました。
抵当権とは、住宅ローンを借りる際、万が一返せなくなったときの担保として、その土地と建物を差し出すお約束、という意味合いです。
今回は、住宅ローンは払い終わっていたので、すでに担保はついていなかったのですね。
で、もうひとつの根抵当権というのは、キャッシング枠のようなもの。
事業をしている方だと銀行から借り入れをする場合、今日は100万円、来月は200万円、と何回も借り入れをすることもあります。
その都度、担保の設定をするのは大変なので、いくらまでならいいよ、という限度額を設定するのが根抵当権です。
K様のお父様の名前で、7280万円の根抵当権が付いていました。
これは…すぐはずせるかな…?
はずせないと住宅ローンは借りられません。
お父様の事業にもしものことがあり、お金を返せなくなってしまった場合、土地はこの借り入れをしているところにとられてしまうからです。
基本的に住宅ローンは順位が一番になれないと貸してくれないから。
ま、保険として担保つけるんだから当たり前ですね。
その件を、奥様に話をしました。
奥様…絶句…。
知らなかったようです…。
ご主人に聞いてもさあ?というか根って何?意味わからん…という感じでした。
そこで奥様が親御さんに電話して聞いてみると、まだ2000万円返していないというこが判明。
すぐ返せないとローンも組めず、建て替えはNG…。
プランを見て笑顔で話しをしていた時と比べ、テンションががっくり落ちてしまい、奥様はあ~家が建てられるまで道のり長い~と、遠い目をしておりました。
しかもご主人の住民税、延滞していることも判明。
税金払ってないんじゃ、ローンも厳しいよね…。
住宅ローン担当だけど、審査内容は保証会社がやるものだからそこまで詳しくないんです、と奥様は言っておりましたが…、厳しいよね、普通。
課税証明書とか出せってよく言われるし、ばれるってば…。
まだ救いはあって、親御さんが違う土地も持っているので、そこを売って現金が億近く入れば(超一等地なんです)出来ちゃうね、と。
ローンも組まなくていいし。
間取りがどうこう、よりも資金計画をきちんとしないとねということで話しは終わり、奥様は親御さんとよく話してからまた連絡します、と肩を落として帰って行きました。
仕事ではやっていても、いざ自分のこととなるとダメですね、謄本取ってからにすればよかった…と笑っていましたが、なんとなくわかる気もします。
人ごとの時と自分のときとではやっぱり違いますもんね。
私も自分の家を建てよう、とか思ったら…いつもと全然違う事言い出すかも…。。
建て替えの場合は特に、問題ないかどうか早めに調べてもらうのがいいですね。
気持ちだけ盛り上がっちゃって、結局NGだと疲れちゃいます!
なんとかなるといいんだけどな、K様も。。。。