昔働いていた職場で

新入社員の男の子がよく唐突に
 
「おっぱい!!!」
 
と叫んでいました。
 
うんざりして、
なんで  おっぱいおっぱい叫ぶわけ?
と聞いたら
 
彼は  くまのプーさんみたいな顔で
「おっぱい と叫ぶと元気と勇気が湧いてくるんす…」
と答えました。
 
その時は「あほか」
で終わりましたけど
 
今はもうなんの関係もない彼のその言葉は
ずっと心に残ることになりました。
 
『 おっぱい』…  …『おっぱい』
 
確かに、元気の出る魔法の言葉かもしれない!
 
エロ系の話は生理的に無理です、って人でも
 
「嫌いなものは  おっぱいです。」
 
ってひともいないような気もするし。
 
私自身、
女性の体を描くのは好きです。美しいから。
 
ところで
息っ子や
いつもうちに溜まっている男ども(お友達ともいう)、
あと私の知る範囲での男性は
私の知る範囲の女性に比べると
 
大人子供関係なく
みんなすごく自尊心が高いなぁと感じます。
 
そして すごくすごく傷つきやすいです。
 
ガラスでできたスカイツリーって感じ。
 
ちょっと言い方がやさしくなかったとか、
冗談に笑ってくれなかったとか、
自分の計画通りに行かなかったとか、
うまく 靴下が履けなかったとか、
カッコイイって言ってもらえなかったとか、
そんなことで簡単に
高い高い自尊心は
ガラガラと崩れてしまうようです。
 
小さい時なら
 
「ママ〜えーん
 
って泣きつけばよかったけど。
 
大人になっていけば
そうする訳にも行かない。
 
そんなことしたら
オレのプライド傷つくし。
 
だから
男どもは人知れず
 
しょっちゅう綻びる自尊心を
つぎはぎして
上からふさいでふさいで
 
ハリボテでも
見栄えが良いように。
 
キラキラかっこよく見えるように。
 
心の中は、孤高のソルジャー ニヤ
 
 
…なのに。
 
女どもは(ていうか、まぁ私は)
つい笑ってしまったりする。
 
「うざ。」
言ってしまったりする。
 
彼らが必死に取り繕っている
「ホントのおれ」 を
 
心の中のゾロを。
 
がらがらがら。
 
そんな風に何度も砕け散ったプライドのかけらを
必死にまた集めて集めて
でももう立ち上がれない、そう思ったら。
 
心の中で叫ぼう。
かつては簡単に飛び込めたその場所を求めて。
受け入れてくれた 温かさを思い出して。
 
 

「 おっぱい 」
 
 
と…。
 
 
 
 
きっと また
なんでもなかった顔で
進んでいけるから。
 
(心の中でね。)
 
 
頑張れ。
 

 

 

 

 

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