真っ白な空、蒸し暑い空気、じっと佇むだけで、汗が滲み出てくる。雨の予感こそしないが、快晴には程遠い今朝の天候、私はいつものように支線、始発駅のホームに立っている。


 今朝の起床は早かった。午前5時に目を覚まし、二度寝をやめて起き上がり、顔を洗って歯を磨き、パソコンを立ち上げて作品づくりに取りかかった。

 原稿用紙に換算して約500枚に及ぶ大長編、その追い込みに余念がない。昨夜も遅くまで取り組んだ。今、私の頭の中を占めるのは、その作品以外にない。寝ても覚めても、最後の大団円をどうするか、そのことばかりを考えている。


 今日は北浜でセミナーがあり、それが済めば長堀に戻り、予定通りなら午後は有休をいただいて、作品づくりに集中することになる。しかし、体調不良の職員がいたら、そうもいかない。その職員に代わって仕事をすることになる。時期的に体調不良に陥りやすい人が多く、一番年長(75歳5ヶ月)で男前(自己申告)の私が一番元気だから仕方がない。


 利用者の中に漢字の勉強をしたいと考えている人がいて、その人のために漢字講座を開くことを約束した。その人は、せめて中学生程度の漢字が書けるようになりたいと願っていて、やみくもに取り組んでもなかなか身に付かないと嘆いていた。昨日、初めてそれを知り、じゃあ不定期になるが、タイミングを見計らって、ミニセミナーをしようと約束した。

 勉強には、それぞれ学びのコツというものがある。五、六年前になるが、70歳を目前にした時期、私も自身の漢字力がどの程度か、漢検を受けて試してみようと思ったことがある。二級を受験し、一発合格したのだが、もちろんその前に、かなりの勉強をした。記憶に頼る勉強は、試験で効果を発揮しないが、問題を解いて、間違えた箇所を正していく勉強は、とても役立った。その人にも、そんな方法で学んでいただければと思っている。

 知らないことは恥ではない。知ったかぶりこそ恥だ。だから、少しずつ頑張ろうとその人に告げた。漢字を覚えることで、その人の自信に繋がれば、こんなに嬉しいことはない。また、一つ忙しくなるが、頑張るっちゃだ❗