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天皇彌榮(すめらぎいやさか)
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平成27年六月の出来事ですが、“猫の駅長”として知られた(本社=和歌山市伊太祈曽)貴志川線の三毛猫「たま」(メス、16歳)の社葬が、貴志駅(紀の川市貴志川町神戸)構内で神式で営まれた。全国各地から、駅長を愛した3000人以上のファンらが駆け付け、花をささげるなどして別れを惜しみ、今では同駅の名誉永久駅長となっている。
 
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花束などがあふれるように供えられた献花台
 
 
 
わが国では往古の昔より森羅万象すべてを拝み崇めてきましたが、素晴らしいことです。日本では人も動物や、魚、虫、山川と一体だと信じて、人間がその上にあるという発想などありませんでした。
「たま」駅長の神式葬儀は多くの海外のテレビ局が、奇異の眼をもって取材したが、ユダヤ・キリスト・イスラム教では、人と自然は別のものであって、神がこの世界を創った時に、人に自然の支配者となるように命じているのが特徴です。
今日日本人が憧れる欧米は奴隷や、人種差別が行われてきましたが、「和」の国日本では、古来から人種差別が行われたことがなく、海外から仏教が到来すると、神仏が争わずに、「神様仏様」といって混淆(こんこう)した歴史があります。海外のように宗教抗争や、奴隷制度が行われたこともなく、何事においても差別しない文化が日本の精神の特色です。
 
江戸末期、わが国は鎖国を解き、わが国は開国しました。
明治時代の日本には、欧米からたくさんの考え方や技術が一気に入ってきました。ダムが決壊して大量の水が一気に流れ出したような勢いで情報や文化が流入してきました。それらを理解し国づくりに役立てるためには翻訳しなければならず困ったことがおこりました。
当時、西洋語にあって日本語にない概念が多く存在しました。現代でもそうですが、似たようなことばが見つかっても、日本語と英語とでは、概念の範囲がずれているのです。概念としてずれているということは、西洋語の意味にぴったり合う日本語の単語は「ない」ということと同じであり、このような事態に対して、まったく新しいことばを作ったのが明治の造語です。それまで日本語にあった似た意味の言葉で代用したりして、訳語を決めていった。そのようにしてできたことばの多くは、それ以後、西洋の単語に対応することばとして、日本語の中に定着し、いまでも使われている漢字です。
 
 
欧米の語彙をもとに日本でつくられた語
亜鉛 暗示 栄養 遠足 温度 概算 概略 会談 会話 回収 改訂 拡散 活躍 関係 観点 間接 直接 寒帯 基準 協会 共鳴 強制 金婚式 銀婚式 緊張 空間 契機 経験 系統 化粧品 原則 現役 現実 現代 効果 高潮 肯定 国教 固定 採光 雑誌 作用 時間 刺激 指導 実感 失恋 資料 宗教 集団 出版 常識 承認 進度 新聞記者 制限 清算 性能 石油 積極 絶対 接吻 宣伝 総合 促進 体育 体操 代表 対象 単位 探検 単行本 電池 伝統 農作業 背景 否定 否認 必要 批評 評価 標語 不動産 方式 本質 蜜月 目的 目標 理想 理念 了解 類型 運動 改革 階級 解散 幹部 議員 議院 議会 企業 協定 金融 銀行 共産主義 社会主義 業務 共和国 組合 警察 景気 経済恐慌 軽工業 決算 権威 現金 公民 広告 工業 下水道 上水道 高利貸 国税 債権 施行 思想 市長 自治領 指数 事務員 実業 資本家 社会 重工業 消費 商業 証券 情報 所得税 人権 信託 進歩 人民 政策 生産手段 政党 選挙 総理 代議士 闘争 同士 法人 無産階級 輸出 立憲 労働組合 労働者 基地 軍国主義 国際 将軍 退役 領海 領土 冷戦 幹線 航空 終点 出発点 乗客 速度 鉄道 電車 電報 道路 飛行機 医学 遺伝 意訳 概念 科学 化学 学校 学生 仮定 擬人法 客観 教育学 教科書 教養 経済学 形而上学 原子 原理 元素 建築 講演 講座 講師 光線 酵素 個体 質量 社会科学 主観 進化 進化論 心理学 水素 成分 退化 単元 蛋白質 窒素 抽象 直径 定義 哲学 電子 電波 電流 図書館 物質 物理学 平面 方程式 放射 母校 密度 唯物論 要素 理論 倫理学 論壇 論文 論理学 黄熱病 看護婦 神経衰弱 伝染病 百日咳 病院 保健 演出 歌劇 喜劇 銀幕 芸術 図案 展覧会 美術 舞台 漫画
 
(2013.ワック出版『歴史通』5月号宮脇淳子「歴史エッセイ」より転載)
 
「神話」も明治訳語の一つで、それまでは「ふること」といいました。
今日の日本語のなかには、おびただしい数の明治訳語が我が物顔をして、氾濫し、闊歩しています。
たとえば、音読みの熟語「幸運」が漢語、「ラッキー」が外来語、「幸い」がやまと言葉です。まだまだ知らず知らずのうちに我々はやまと言葉を使っています。
「ごきげんよう」は平成26年のNHK朝ドラ「花子とアン」で繰り返し使われた挨拶の言葉で、ここちよい響きが印象的でした。
漢字では、「ご機嫌良う」で、意味としては「次回会うまでご機嫌良くお過ごし下さい」=「お元気で」といった気持ちが込められています。
 

 

動画は不朽の名作、唱歌「ふるさと」です。

 
  1. 兎追ひし彼の山
    小鮒釣りし彼の川
    夢は今も巡りて
    忘れ難き故郷
  2. 如何にいます父母
    恙無しや友がき
    雨に風につけても
    思ひ出づる故郷
  3. 志を果たして
    いつの日にか歸らむ
    山は青き故郷
    水は清き故郷
 
最近の小学校では、唱歌はあまり教えなくなったと聞いています。
唱歌「故郷」は、誰もが聞いたことのある心の歌であると思います。
この歌は、長野県中野市(旧豊田村)出身の高野辰之氏によって作詞され、高野氏が生まれ育った地の風景が、歌詞のモデルとなっています。
 
この唱歌は多くの日本人のこころに響く名曲です。その理由の一つが歌詞のすべてがやまと言葉であることです。
やまと言葉も最近の学校ではほとんど教えなくなりました。
やまと言葉とは往古の昔、我々の祖先が創り出したわが国固有の言葉であり、悠久の昔より連綿と紡いできた、伝統の上に生まれた言葉です。
「山」「川」「夢」「ふるさと」これらみんなやまと言葉です。
 
現在の日本語の単語は三種類、残るふたつは漢語と外来語ですが、漢語は支那語から採り入れた言葉で、「山地(さんち)」「河川(かせん)」などがわかりやすいです。
「ふるさと」も漢語では「故郷(こきょう)」となります。
漢字の読みで言えば、音読みで発音される言葉が漢語、訓読みがやまと言葉です。外来語は支那以外から来た言葉で、多くはカタカナ表記で表されます。
 
「故郷(こきょう)」よりも「ふるさと」が日本人の心に染みるのは、わが国の美しい風土のなかで生まれたもので、やまと言葉そのものが祖先よりの送りものであり、一音一音が祖先の感性が投影されたものです。
最近は造語能力に富む支那語おしゃれで格好よい外来語に押されて、長く長く使われ、愛され、祖先からの贈り物であるやまと言葉が使われていないのを残念に思います。
言葉の乱れは世相の乱れとも言います。
やまと言葉は美しい潤いのある言葉です。
うつくしい言葉にふれると、気持ちがよくなり、まるで心が洗われるようです。
ではやまと言葉とは、どんな言葉なのでしょうか?。
わかりやすく言えば、万葉集に収められた歌は、わずかな例外はあるものの、ほぼすべてが大和言葉です。誰もが一度は耳にしているであろう明治期に作られた唱歌も、ほとんどにやまと言葉が使われています。
唱歌が長く謡い継がれ、万葉集が不朽の名作と言われる由縁はわが国独自の言葉だからなのです。
 
 
私たちが日本人が古代よりの言葉を、心を失わないでいるかぎり、日本人はしあわせであり続けると筆者は思うのです。