レリーフの余白
帰宅すると、
家の子供プールで蠢く黒い影が一斉に叫ぶ。
『父ちゃん、カモン! いや、キャモ~ン!』と、
プールに誘われる。
馬鹿いっちゃいけない。
言うなら、休み休みに・・・
なぜ、ホッカホッカ40歳の父ちゃんが、
お前らと一緒にプール遊びしなくちゃいけないんだよっ。
なぜ、アメリカの奔放な午後の如く、その自由を謳わなきゃ
なんないのよっ。
なぜ・・・
と、言いつつパンツとTシャツで、プールに近寄ってく
哀しい性のお父さん一匹。
微笑を撒餌に、
『いいから、いいから』と、
僕の手をとって、プールに引き込もうとする長男。
『あっ、長男が父ちゃんをプールに入れようとしている。
長男がプールに入れようとしている。』と、大げさに叫ぶと、
誘うような無防備な背中へ廻り込んだ次男に
予定調和の如く、
潔い力で押され、プールへ、派手にドボン。
飛沫が夏の入道雲のように高く、高く飛び上がると、
盛夏の下で、地域一番の嬌声があがる。
今年初のプールでの鼎談を行うと、
暑さに滅入り自宅へ・・・
「今晩カレー、いやカリーやで」 というお嫁さんは、
ケツをかきつつ、ミヤネ屋を。
みんな全力で、夏なんです。
