きんのみ (一)
「週末ですよー!」
人なつっこい酔いどれ天使が、進軍ラッパにも似た嬌声で、
耳元でわめき散らしてる感じがした。だから、週末は居酒屋に居た。
恋の元仮免料理長の就職先が決定した事を祝し、
本気、飲みモードに僕の心はフルモデルチェンジですよ、今宵は・・・
しかも、いつものメンバーに加えて、飲酒サークル【五目飯】の
リーダーこと、お姉ちゃんの妹が、緊急参戦する事が決まり、
荒れる夜になる事は、宇多田ひかるの離婚より鉄板です。
とりあえず、場所はこの間行った、素敵淑女がいる、アノ場所 へ・・・
そして皆、高まる気持ちが言霊となって、こぼれ落ちる・・・
「今度はもっと、お近づきになりたいよっ! もう、恋が走りだしてるよっ!
そして、ほっとけないよっ!
こんな自分が・・
こんな時代に生まれてきた己がっ! 禁断の己がっ!
コンビニエンスな恋愛なんか要らないよっ。
隔靴掻痒気味の恋にブレンドされた極上のグレービーソースばりの
余韻・・・
ただならぬ、未知なる夜明け、 しっかりと5秒前から感じてる・・・」
とか、
「ジャパン代表、ジャパン代表!
ノルディック複合風の恋の、ジャパン代表。
・・・・・・・・・・・・・・・・必~ず言いま~す~
『今日の来店は、ほんの挨拶程度のもんすから・・・』
『有効!!! 美しき有効!!!』
審判団は、そう評価する事でしょう。
でもあいつらの有効には、心のコラーゲンが不足している。
真に受けちゃダメッ! 組織ぐるみで潰されちゃうからっ!
そしてそんなあなたには、至近距離から恋のツボミを36個、
心行くまで、投げ乱れたい・・・」
とか
「練乳時代なのよね・・・
時に感謝。時に、深みのあるその罵倒・・・
抹茶侍として、ビターな恋愛感をその手に抱き、
あなたという、あなたという名の、忠臣蔵に討ち入りたい・・・
そして、故郷のご両親にご挨拶させて下さい、
手土産は、二度寝後に作った手作りオムライス二つで・・・」
などと、テンションが爆発寸前だよ、赤点せんせーーーーーーーーーーーーーーーっ!
と、テンションが上がってたわりには、元料理長の新就職先の事やらを
ネホーリ、ハホーリ聞いたりしてて、スタッフの淑女の話題はあまり浮上して
こないんすわ・・・
という事で、きんのみ(二)に続く・・・
