PTAバレー⑦
試合の話は、前回のエントリーで終わったんだが、今回のPTAバレーほど
不思議な事はなかった・・・
実は、去年の打ち上げの時に今年のチームは、オレ、奥さん、T奥さんと
Sさんという、今回Bチームで出た男性と出ると、強く固く決意し、
1年間練習してきたのだが(Sさんは一緒のクラブのチームの一員でもある)
さぁ、チームをエントリーするでー、という段になって、S奥さん(Sさんも認める悪妻)が
横槍を入れてきて、白紙になったんすわ・・・
で、どうしよう、どうしようと悩んでいた矢先に、奥さんが部屋を整理してて
「うわー、懐かしい写真が出てきた」と一枚の写真をオレに見せるんすわ。
それは数年前の冬にうちんくで開催した、牡蠣焼きパーティーの写真だった。
その中のひとりの女性を指して、「オイ、この人誰や?」と聞くと、
「S子ちゃんやんかー」と嫁ハン・・・
「あぁ、S子ちゃんかー。横顔やけん分からんかったわー」
「今年の8月で、一年かぁ・・・」、嫁ハンが呟くように言った・・・
実は、一年前何度もこのBlogで書こうと思って、結局書かなかった事があって
写真のS子ちゃんは実は、我がソフバチームの一員だったのだ。
表現が過去形になっているのは、ちょうど一年前に癌で逝ってしまったのだ。
34歳というあまりにも早い死だった。幼稚園の女の子二人を残しての葬儀は
どうしようもなく、キツいものがありましたわ・・・
彼女は30歳くらいの時に、癌を発症したが、克服。
そんな折、子供の愛育会という会合でウチの嫁ハンに出会うワケなんすわ・・・
そしたらこのS子ちゃんがエライ
ウチの嫁ハンを気に入って、
「奥さんえ~わ~、奥さんえ~わ~」と狂ったように大絶賛し、意気投合。
嫁ハンに「S子ちゃんて知っとる?」と聞かれ、
「あぁ、弟の同級生やわ。なんでオマエが知り合うねん」とその時は
言ったような気がしますわ・・・
で、S子ちゃんはバレー経験もあったので、ウチの嫁ハンが、
「うちのチーム入りなよ! いや、入るべきだ!」などと、ウルトラ勧誘。
で、すんなりチームの一員となり、試合とかにも出場したりした。
で、ある時、「旦那も昔バレーしょったんやけど、次の練習連れてきてもえん?」
と言うんすわ。「全然オーケーよ~」というと、
S子ちゃんは「ウチの旦那、無愛想やけど、ゴメンの・・・」と言いつつ、嬉しそうだった。
で、しばらくは旦那と二人で練習に来ていた・・・
そんな運動が出来るほど回復したS子ちゃんだったが、しばらくして旦那しか来なくなった。
聞くと、身体の調子が芳しくないらしい・・・
すると少しして、「S子ちゃんから、奥さん宛にメールが来て、うちんくの仏壇を拝ませて欲しい」
との事。
私事で恐縮なんだが、実は(この実は、という言葉オレメチャクチャ使ってんな)
僕の一つ下の弟は、ちょうど16歳の時に病気で逝っちゃったんですわ。
で、小学校の時ずっとS子ちゃんは同級生で一緒だったんだが、
弟の葬儀に参列出来なかった事をずっと、心の中で後悔してて、
やっと、手を合わせられると、うちの仏壇を参りにきたんですわ。
その時は元気そうだったんだが、それから一年くらいして、逝ってしまったんすわ・・・
で、S子ちゃんが亡くなったのを境に旦那さんも、練習に来なくなったんすわ・・・
実は、旦那さんははマスオさんで、彼女の両親に気を遣って、
子供を見てもらいながらバレーに行くのがどうにも心苦しくて
ずっと来なかったらしいんすわ。当然<亡くなったS子ちゃんにも
なんらかの思いがあって来なかったのだと思う。
S子ちゃんが亡くなった後も、S子ちゃんの実家で二人の女の子の世話を男手で
育てているのはかなり大変だと思う。
で、話は戻るが、今年の春、小学校の給食オバサンに華麗なる転身をしたうちの奥さんが
たまたま、学校でS子ちゃんの旦那と再会。
そう上のお姉ちゃんが、今年から小学校一年生なのだ!
で「最近まだ練習とかしてるんですか?」とか話しかけられ、数分談笑したみたい
なんすわ、そんな話を夜の晩酌時に聞かされ、二人の脳裏に駆け巡る
マイクロウェーヴ・・・・
輪唱するが如く嫁ハンとオレが、
「Aさんやーーーーーーーーーー!」
そ、S子ちゃんの旦那つまり、Aさんと組めば無問題なんすわ!
で、Aさんに事情を話すと、「OKっすよ、全然。」と
あっけない答えが・・・
という事で、PTAバレーの練習が始まり、数日した頃、
僕はGWぐらいに買った重松清「流星ワゴン」 という小説を
読み始めたんすわ・・・
このストーリー、交通事故で死んだ親子幽霊が、
まさに「死のう」と思っている主人公の男の前に現れ、
ワインレッドのホンダオデッセイに乗せて、
過去を旅するというストーリー(詳しくは上記リンク先の本の表紙をクリック)
なのだが、前出の最初一緒にメンバーを組む予定のSさんの車が
まさにこのストーリーの車と色も車種も全く一緒で、まぁそれぐらいの
偶然はあると思うが、話の内容においても、なんかこう
変なスピリチャルな事を想像してしまうような感じなんすわ、
全然そんなの興味ないケド・・・
で読後、何故かオレまで、Aさんと組んで優勝して、ウチの嫁ハンと
T奥さん3人で、仏前に優勝トロフィーを捧げようと、一人静かに
思いはじめたんすわ・・・
で、結果は前回のエントリーの通り・・・
打ち上げ前にAさん宅に寄り、彼女が亡くなってから初めて仏前に
手を合わせました。
もちろん、優勝トロフィーとともに。
遺影の中の彼女の姿が、あまりにも生き生きとしているのと対照的に
仏前の線香の煙が鼻腔を静かにリアルに刺激するのが印象的でしたわ・・・
遺影に向かって、「獲りました(トロフィー)」以外の言葉は出てきませんでしたわ・・・
S子ちゃん、旦那の事はもうあまり心配しなくていいと思います。
今回の優勝で、一歩歩き出したような気がしますぜ。
あの無口で無愛想ぶりは健在だが、時折ボソボソとしゃべり出したり
してますから・・・
心配はいらないです。
あっ!
唯一心配するとすれば、その旦那のボソボソ話す会話の中で
発しているオヤジギャグが、打率10割の確率で、
死ぬほど面白くない事ぐらいです。
子供たちも元気です。
うちのヨメはんが、小学校の給食のおばちゃんしながら、チェック
入れてます。
ま、なんかよく分からんが、ありがとう。
S子ちゃん・・・
それと、仏さんおまいりに行くの遅くなってスマンかったね・・・
じゃ。
2006年 夏の終わりに・・・
31sofva
