邂逅した、夜・・・
冷たい夜の空気と国際条約を締結したかのように、
炭火の炎で少しずつ温もり帯びる、おやじの仕事場兼納屋・・・
その炭火の炎に共鳴するかのように、ヒトのココロに
ポツリポツリとぬくもりのエッセーが連載され始めると
それは、夕食が宴(うたげ)に転調する、シンボリックな事象といえましょう・・・
市場原理主義と投げっぱなしジャーマンとの接点を冥王星から
語るような優しい切り口で、まずは長男の私情原理主義が啓いた・・・
「なんか呼んだらえん」
脂がジュワジュワと踊るネギ身の表面を見ながら長男が、語った・・・
炎に取り込まれたかのように、彼の瞳に紅蓮の硬い意志が宿った・・・
「なんやねん、なんか呼んだらって?」と炎の向こうに座る彼に聞くと、
「トモダチトカ、バレーノヒトトカ・・・」などと、タイのオカマちゃんのように
恥ずかしそうに言った・・・
炎を囲むと人を呼びたくなるのは、宴好きの王道を歩いているような気がする。
小1にして早くも末期症状だと思った・・・
続けて、嫁ハンが云う・・・
「ガッハッハッハー、やっぱり炭で焼く焼き鳥は最高やのー! まいうー!
こんぐらいすぐ無くなってしまうのー! もっと買うたら良かったわー!
あっ、そうや T奥さん呼ぼ。焼き鳥買うてきてもらお」
と、既にメールを発信中・・・
恐らく長男の行く末は、こうなります・・・南~無~
ところでさぁ、異様に酒宴の好きなバレー仲間のT奥さんを呼ぶという事は
狂宴方程式にカッチリとハマった事を意味します。
つまり今風に言うと、フラグが立った・・・
で、オカンが
「この野菜どしたん?」と聞くので、
「TATE☆oh!だよっ!」と返すと、
それを入れていたかごを返しにいこうとしていたので、
「とりあえず空で返すのもなんやから、焼鳥持って行きまい」と
焼鳥2本もたせると、
「なんか、こっち来るようるで。酒飲ませてあげまい。」との指令が・・・
という事で一番避けたかった展開に・・・
実はTATE☆oh!から、顔を合わせると消防団に入れとエンドレス勧誘が
始まるんすわ・・
という事で今夜もそんな様々な角度での勧誘を、
フレキシブルに断る攻防戦が開始されるのが、鉄板ですわ・・・
などと、うなだれているとT奥さんwith旦那&子供2人が到着・・・
イノシシの肉と泡盛という凶暴な取り合わせのお土産付きで・・・
全盛期のホイットニー・ヒューストンと浜辺をジョギングしている
ような気分で飲んでいた、ニュージーランド産のリースリングも
ボトムアップし、泡盛へと移行・・・
とたんに視界がグルグル回り出し、地元話で盛り上がる会場・・・
そこでTATE☆oh!が、飼い犬マロンのえさをやりに一旦帰宅し
会場に再び現れると、小さな柑橘類を手に持ち登場。
TATE☆oh! の作った伊予柑だった・・・
皆が美味しい、美味しいとプラチナリップサービスを開始すると
また、一旦帰宅・・・
そして今度は、ザボンという巨大な柑橘類を手にし、再登場。
そして、みんなが無駄にハシャグと、また一旦帰宅・・・
今度は新たに自家栽培のネーブルをひっさげ登場・・・
「見た目は悪いが、味はイイ・・・」などと、いまじゃ江戸っ子風情も
びっくりの台詞を、まんざらでもない表情で吐いてるんすわ・・・
しかし、そのネーブルが冗談ヌキで極上の甘味と酸を内包している
素晴らしい美味しさで、思わず
「ウメッ」と言うと、TATE☆oh!が
「少し前なら、八朔もあった。レモンだって無農薬で作る、作れる人です。
地中海に侍が佇んでもいいじゃないですか。違いますか?
柑橘類は、嘘をつきません。今に始まったこっちゃない。
歴史を折りたたんで、重ね合わせて醸成される悠久のリズムを
いまこそ感じて欲しい・・・
イメージするなら、デカン高原でランチタイムに無駄話。」
といった内容の言葉で、僕らの心の金管楽器を打ち鳴らした事を
確認すると、
「明日もam5:15分に家を出るんです。」と、明日のスケジュールを
披露して会場を後にしました・・・
酒というか、自分に酔ってる率 89%。
その後、定番のようにT奥さんが自分の持ってきた泡盛で
撃沈。
彼ら帰宅後、T奥さん旦那から定期的にメールが入る。
「ヨメ、嘔吐中。」
「ヨメ、意識無し。」
「ヨメ、こたつで寝ゲロ。」
「ヨメ、洗面器と一晩中。」
などなど・・・
地域のモンスターに邂逅した、夜だった・・・

