輪廻を認めたら生きるのが楽になる ( A.スマナサーラ 氏 著作より )
お釈迦さまがおっしゃるとおり、私達が仮にでも輪廻転生という現象を認める
ならば、さまざまな特典があります。
なぜ生命は ひとりひとりが違っているのか、説明がつきます。
自分の行為に責任をもつことになるので、うかつに行動できなくなります。
何よりも倫理道徳が大事になるのです。 だから盗みをしてでも物を手に入れ
たいとか、とにかく金を儲けようとか、現代社会を支配している貪りの発想は
できなくなります。
逆に、「 輪廻転生するのだから、不道徳的な生き方ほど危険な事はない。」
と、気づくことができれば、何よりも道徳が大事である、善い人間になる事が
肝心であると、道徳が優先するようになるのです。
自分の境遇に不平不満を言うことがなくなります。 文句を言っている暇が
あったら、いまここで、自分が明るい気持ちで努力すればいいのです。
強者の傲慢がなくなります。 たとえ現世でいばっていても、その行為の結果
で これからひどいめにあうぞ、ということになる。
弱者のみじめさもなくなります。 「 どうして私はこんなに不幸なのか。」、と、
みじめに思い悩む必要もないのです。 いまの自分なんか、どうせ変わるもの
なのです。 どん底からでも、どこまでも人格向上が可能になります。
仏教が教える輪廻転生は、生滅変化する無常観です。 無常を認めて生きる
ときだけ、私たちは向上できるのです。 一切は生滅変化しているのであって、
自分自身も瞬間瞬間、直前の自分の生き方によって変化しているのです。
無常を理解する事で、無気力な生き方を脱出して、より活発で道徳的な生き方
ができるのです。
無常をよく理解する人は、正しく物事を見る、「 正見者 」、です。
人間を物質的な欲望に縛りつけようとする現代社会の強迫観念から解放され
ます。
弱者をバカにしたり、切り捨てたりせず、進んで助ける人間になります。
簡単に悪事などできなくなります。
せっかくの人生、いっぱい徳を積んだほうがいいのです。

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