ブッダの言葉 ( 原始仏典より ) 3
 
 
 
 バラモンよ、戒めを渡し場としている、道理なる湖は清く澄み、諸々の善人が
 
善人のために誉めたたえたるものである。
 
そこでは、真の知識を得た聖者たちが沐浴し、五体を清めて彼岸に渡る。
 
 
 
 人がこの世でなす善と悪との両者は、その人の所有するものであり、
 
人は それを身につけておもむく。  それは、かれに従うものである。
 
ーー 影が その体から離れないように。
 
それ故に 善い事をなして、来世のための功徳を積め。
 
諸々の功徳は、あの世において人々のよりどころとなる。
 
 
 
 どの方向に心でさがし求めてみても、自分よりさらに愛しいものを どこにも
 
見出し難い。  
 
そのように、他の人にとっても それぞれの自己が愛しいのである。
 
それ故に、自分の為に 他の人を害してはならない。
 
 
 
 身体によって善い事をなし、言葉によっても、心によっても 善い事をする
 
ならば、その人は この世でも、また かの世でも幸せを得るであろう。
 
 
 
 まことは人の最高の財である。  徳をよく実行したならば、幸せを受ける。
 
真実は、実に諸々の飲料の内でも最も甘美なものである。
 
明らかな智恵によって生きる人は、生きている人々の内で、最もすぐれた人で
 
あると言われる。
 
 
 
 真実を語れ。 怒るな。 乏しき中からでも自ら与えよ。 これら三つの事を
 
具現したならば、死後には天の神々のもとに至り得るであろう。
 
 
 
 もしも愚者が、「 我は愚かである 」、と知れば、すなわち賢者である。
 
愚者でありながら、しかも自分では賢者だと思う者こそ、愚者と呼ばれる。
 
 
 
 身にも、言葉にも、心にも 悪い事を為さず、三つの所について よく慎んで
 
いる人、 ーー かれを、わたしは バラモン (真人) と呼ぶ。
 
 
 
 想いを払いのけて、心の内が すっかり静かになっている人は、すべての想い
 
執著をのり超えて、束縛を離れ、未だ渡らぬ 聖河合流霊域におもむく。
 
 
 
 岸に下りていく階段の整備されている河は楽しい。  理法によってうち克った
 
勝利者は楽しい。  明らかな智恵を得る事は、常に楽しい。
 
「 我がいるのだ 」、という慢心を滅ぼす事は楽しい。
 
 
 
 重い荷物を捨てたあとには、荷物をさらに引き受けるな。  荷物を引き受ける
 
事は最上の苦しみである。  荷物を投げ捨てる事は楽しい。
 
 
 
 この世界は、泡沫のように はかないものだと知って、この心を城のように
 
安立させて、明らかな智恵の武器をもって、悪魔と戦え。
 
克ち得たものを守れ。  しかも それに執著する事なく。
 
 
 
 あらゆることがらに関して平静であり、心を落ち着け、全世界の内で
 
何ものをも害う事なく、流れを渡り、感情の高まりを増す事の無い道の人、
 
ーー かれは 温和な人である。
 
 
 
 過去にあったものを枯渇せしめよ。  未来には汝に何ものも有らぬように
 
せよ。  中間においても 汝が何ものをも執しないならば、汝は 安らかな人
 
としてふるまう事であろう。


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