ブッダの言葉 イティ ヴッタカ より
―― この世における、心の清らかな人々について、覚者 ブッダは、
比丘たちの現前で、この道理を説き示した。
「 心の清らかな人は、寿命が尽きて 命終わった後、善き境遇に再生
するであろう。 なぜなら、彼の心が清らかだからである。
ものが運ばれて、行き先に置かれるように、そのような類 ( たぐい )
の者は、まさしく このようになるのである。
まさに、心の清らかさという因ある人達は、善き境遇に行く。」
「 ―― 分かち与える者には、大いなる実りという報いがある。」、と、
偉大なる聖賢、ブッダによって説かれたように、もし 生きとし生ける
者達が、このように知るなら ――
清らかな心によって、物惜しみの思いという垢を取り除き、そこに
おいて、与えられた大いなる実りを、聖者達に、時に応じて 施すで
あろう。
また、多くの布施を 施与されるべき者達に、困窮者たちに 施物と
して与えて、施者達は この 人間としてのあり方から、死してのち
天上に行く。
そして、天上に行った彼らは そこにおいて、望み欲するままに 喜び
楽しむ。 物惜しみの思い無き者達は、分かち与えることの報いを
このようにして受ける。
また、無量なる慈愛の心を修める気づきの者 ―― 依存の思いの
滅尽を、あるがままに見る者にとって、 諸々の束縛は微細なものと
なる。
もし、心に汚れ無き者が ただ一つの生き物を 慈しみ愛するなら、
彼は それによって智者となる。 そして 聖者は、一切の生き物に
対する慈しみの心という、多大なる功徳を作る。
この大地を制圧して 諸々の祭祀を行なってきた王の聖賢たち ――
彼らは、慈愛の心が善く修められた者が受ける実りの、十六分の一
さえも受けはしない。
―― 全ての星を集めても、月の光には及ぶべきもないように。
他者を殺さず、他者をして他者を殺させず、他者を傷つけず、他者を
して他者を傷つけさせない者 ――
彼は、一切の生類に対し、慈愛の心を抱く。
そのような人々に対して、一体 誰が、怨念の思いを抱くであろうか。
この世において、そして 他世において、これらの悪しき境遇は、
何であれ 一切が無明を根源とする 欲望と貪欲の積み重ねである。
また、悪を求め、恥知らずで 礼を欠く者となるがゆえに、それ故に
彼は悪を生み、それによって 彼は苦境 地獄に行く。
それゆえに、欲の思いと 貪欲と 無明とを消滅させ、明知を生起させる
人々は、一切の悪しき境遇を捨て去るであろう。
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