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                                慈 経




               「 善く 教えの道理を会得したものが、

               自由 平安の境地を得て のち、為すべき事とは これなり。

               有能、 率直、 そして端正なる事。

               良き言葉を語り、 柔和にして、 高慢ならざる事。


 
               足ることを知りて、 養いやすき事。

               雑事にかかわらず、 簡素に生きる事。

               五根 ( 眼、耳、鼻、舌、身 )、を清らかにして、聡明、謙譲なる事。

               布施をする家におもむいて、 貪りなき事。


 
               卑賤のわざをなして、 識者の非難を受けるなかれ。

               ただ、かかる慈しみをのみを修すべし。

               生きとし 生けるものの上に、

               幸いあれ、 平和あれ、 安楽あれ、 と。


 
               あたかも、母性が その一人子を、

               おのが命を賭して守るがごとく、

               生きとし 生けるものの上に、

               かぎりなき慈しみの思いをそそげ。


 
               また、一切世間の上に、

               かぎりなき 慈しみをそそげ。

               上にも、 下にも、 また四方にも、

               うらみなく、 敵意なく、 ただ慈心をそそげ。 」




                          
                          ( 小部経典、 経集、 一、 八、 慈経 )

                                               

 




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