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在家の仏弟子
ブッダは、国王から貴族、武士平民、不可触人と言われて、当時 不当な差別を受けていた人々にも
全く平等に真理の教えを説いていた。
又、ブッダは寛容で、弟子の個性や資質を大切にしている。
修行法も 多種多様だった。
―― ある時、数人の長老が ブッダに質問をする為にやって来た。
「 ( サンガを飾る者 )、とは 一体 どのような修行者なのでしょうか ? 」、 と言うのである。
「 私は 智恵が第一と思います。」、 「 いや、私は 神通力が第一と思います。」、 「 私は 説法が
一番だと思います。」、 「 私は頭陀行 ( 一切を捨て去る苦行 ) です。」、 「 私は瞑想です。」
など、色々と述べ立てた。
彼らは仲の良い弟子達ではあったが、( 何が 一番大切なのだろう ? )、 という疑問があったのだった。
それに対して、ブッダは このように答えている。
「 それぞれ 皆、良く説いた。 ( それは皆 良いものである。) しかし 私の話も聞きなさい。
ここに 一人の修行者がいる。 彼は午前中に托鉢に出かけて、林に帰って来て 一人で座を組み、
『 悟りを得るまで、私はここから 立ち上がらないだろう。』、 という決意をして 修行に励む。
このような修行者を、私は ( サンガを飾る者 )、と呼ぶ。」、 と説かれた。
つまり、 「 基本に帰れ。」、 というのだった。
原始仏典には、出家した弟子たちよりも 有能で、徳あり、すぐれた在俗信者も多くいた という事が、
記述されている。
ある時、ブッダの二大弟子の サーリプッタとモッガラーナが、説法に出かけていた地方で 多くの人達を
ブッダに帰依させて、それら 新参の弟子たちを連れ、ブッダの滞在している サンガに帰って来た。
新参の弟子たちは 初めてブッダに会えるという喜びで、長旅の疲れも忘れ、大騒ぎをしてしまった。
長老と挨拶したり、自己紹介をしていたのだった。
( 無駄話は してはならない。)、 という戒律があったので、彼らを連れて来ていた サーリプッタと、
モッガラーナは それを制したが、新参の弟子たちは ガヤガヤと騒いでしまった。
ブッダはその声を耳にして、彼等を呼び寄せ、 「 すぐに ここから立ち去るように。」、 と告げた。
サンガから追い出された彼らは、相当落ち込んだようすで 草地にたたずんでいたらしい。
そこへ 一人のシャーカ国の在俗信者が来たという。
彼の氏名は 仏典には書かれていない。
その信者の男性は、彼等からその訳を聞き、 「 私が ブッダに取り成しましょう。 ここでお待ち
下さい。」、 と言って ブッダの所に行き、 「 彼等は、まだ新参の者です。 しきたりや戒律を
知らないのです。 どうか、初めて弟子ができた時のように、彼等の帰依を お喜び下さい。」、
と 三回願い出て、ブッダの沈黙によって それを許されたという。
―― そのあと ブッダは、サーリプッタに こう問いかけた。
「 サーリプッタよ。 あなたは、私が 出て行くようにと告げた時、どのように思いましたか ? 」
サーリプッタは、 「 私は このように思いました。 今、ブッダは瞑想しておられるのだ。
それでは、私たちも瞑想しよう。 ―― と ・・・ 」
ブッダは、 「 ―― そのように考えてはならない。 モッガラーナよ、あなたは どのように
思いましたか ? 」
モッガラーナは、 「 私は このように思いました。 この者らは ブッダに見放された。
それでは、この者たちは、私が指導しよう。 ―― と ・・・ 」
ブッダは、 「 ―― よろしい。 その通りである。 そのように考えるべきである。」、
と 答えられた。
要するに、自分に追従してはならない。 修行者は唯我独尊であって、私が倒れたら 私を越えて進め。
という意味である。
このように、ブッダは たびたび弟子たちを 突き放す事もあった。
しかし ここで重要な役割を果たしているのは、ブッダに取り成した という 一人の在俗信者である。
又、ブッダが入滅したあとの事、六ヶ国の王が軍隊を引き連れ、ブッダの遺骨を求めて集まって来た。
ブッダという聖者の遺骨は 聖遺物として、国の中心地に ストゥーパという記念塔を建てる。
それが その国のステイタスになるのである。
中でも、最強の軍隊を引き連れて来ていた マガダ国の国王は、遺骨全部を奪うつもりでいた。
ブッダが亡くなった地の マッラ国は 辺境の小国ではあったが、ブッダの遺骨を尊守して すでに全員が
戦う姿勢をとっていた。
六ヶ国が争う 一触即発の 戦闘の危機。 その寸前に、( ドーナ )、という名の 在俗信者が出て来て、
「 我等が ブッダは、心には、いつくしみを。 言葉には 真理と忍耐を説いておられた。
そのブッダの遺骨を争って、殺し合いをするのは良くありません。 共に 分かち合いましょう。
各地に ストゥーパができるように。」
と、各国の王に対して 堂々と説得に当たり、それを許されて戦闘を阻止し、ドーナ自ら ブッダの分骨を
している。
―― この事件に関しては、出家しているブッダの弟子たちは 全くの無力であった。
このように、ブッダ在世当時にも、秀逸な在俗信者の仏弟子たちが多く活躍していたのだった。
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在家の仏弟子
ブッダは、国王から貴族、武士平民、不可触人と言われて、当時 不当な差別を受けていた人々にも
全く平等に真理の教えを説いていた。
又、ブッダは寛容で、弟子の個性や資質を大切にしている。
修行法も 多種多様だった。
―― ある時、数人の長老が ブッダに質問をする為にやって来た。
「 ( サンガを飾る者 )、とは 一体 どのような修行者なのでしょうか ? 」、 と言うのである。
「 私は 智恵が第一と思います。」、 「 いや、私は 神通力が第一と思います。」、 「 私は 説法が
一番だと思います。」、 「 私は頭陀行 ( 一切を捨て去る苦行 ) です。」、 「 私は瞑想です。」
など、色々と述べ立てた。
彼らは仲の良い弟子達ではあったが、( 何が 一番大切なのだろう ? )、 という疑問があったのだった。
それに対して、ブッダは このように答えている。
「 それぞれ 皆、良く説いた。 ( それは皆 良いものである。) しかし 私の話も聞きなさい。
ここに 一人の修行者がいる。 彼は午前中に托鉢に出かけて、林に帰って来て 一人で座を組み、
『 悟りを得るまで、私はここから 立ち上がらないだろう。』、 という決意をして 修行に励む。
このような修行者を、私は ( サンガを飾る者 )、と呼ぶ。」、 と説かれた。
つまり、 「 基本に帰れ。」、 というのだった。
原始仏典には、出家した弟子たちよりも 有能で、徳あり、すぐれた在俗信者も多くいた という事が、
記述されている。
ある時、ブッダの二大弟子の サーリプッタとモッガラーナが、説法に出かけていた地方で 多くの人達を
ブッダに帰依させて、それら 新参の弟子たちを連れ、ブッダの滞在している サンガに帰って来た。
新参の弟子たちは 初めてブッダに会えるという喜びで、長旅の疲れも忘れ、大騒ぎをしてしまった。
長老と挨拶したり、自己紹介をしていたのだった。
( 無駄話は してはならない。)、 という戒律があったので、彼らを連れて来ていた サーリプッタと、
モッガラーナは それを制したが、新参の弟子たちは ガヤガヤと騒いでしまった。
ブッダはその声を耳にして、彼等を呼び寄せ、 「 すぐに ここから立ち去るように。」、 と告げた。
サンガから追い出された彼らは、相当落ち込んだようすで 草地にたたずんでいたらしい。
そこへ 一人のシャーカ国の在俗信者が来たという。
彼の氏名は 仏典には書かれていない。
その信者の男性は、彼等からその訳を聞き、 「 私が ブッダに取り成しましょう。 ここでお待ち
下さい。」、 と言って ブッダの所に行き、 「 彼等は、まだ新参の者です。 しきたりや戒律を
知らないのです。 どうか、初めて弟子ができた時のように、彼等の帰依を お喜び下さい。」、
と 三回願い出て、ブッダの沈黙によって それを許されたという。
―― そのあと ブッダは、サーリプッタに こう問いかけた。
「 サーリプッタよ。 あなたは、私が 出て行くようにと告げた時、どのように思いましたか ? 」
サーリプッタは、 「 私は このように思いました。 今、ブッダは瞑想しておられるのだ。
それでは、私たちも瞑想しよう。 ―― と ・・・ 」
ブッダは、 「 ―― そのように考えてはならない。 モッガラーナよ、あなたは どのように
思いましたか ? 」
モッガラーナは、 「 私は このように思いました。 この者らは ブッダに見放された。
それでは、この者たちは、私が指導しよう。 ―― と ・・・ 」
ブッダは、 「 ―― よろしい。 その通りである。 そのように考えるべきである。」、
と 答えられた。
要するに、自分に追従してはならない。 修行者は唯我独尊であって、私が倒れたら 私を越えて進め。
という意味である。
このように、ブッダは たびたび弟子たちを 突き放す事もあった。
しかし ここで重要な役割を果たしているのは、ブッダに取り成した という 一人の在俗信者である。
又、ブッダが入滅したあとの事、六ヶ国の王が軍隊を引き連れ、ブッダの遺骨を求めて集まって来た。
ブッダという聖者の遺骨は 聖遺物として、国の中心地に ストゥーパという記念塔を建てる。
それが その国のステイタスになるのである。
中でも、最強の軍隊を引き連れて来ていた マガダ国の国王は、遺骨全部を奪うつもりでいた。
ブッダが亡くなった地の マッラ国は 辺境の小国ではあったが、ブッダの遺骨を尊守して すでに全員が
戦う姿勢をとっていた。
六ヶ国が争う 一触即発の 戦闘の危機。 その寸前に、( ドーナ )、という名の 在俗信者が出て来て、
「 我等が ブッダは、心には、いつくしみを。 言葉には 真理と忍耐を説いておられた。
そのブッダの遺骨を争って、殺し合いをするのは良くありません。 共に 分かち合いましょう。
各地に ストゥーパができるように。」
と、各国の王に対して 堂々と説得に当たり、それを許されて戦闘を阻止し、ドーナ自ら ブッダの分骨を
している。
―― この事件に関しては、出家しているブッダの弟子たちは 全くの無力であった。
このように、ブッダ在世当時にも、秀逸な在俗信者の仏弟子たちが多く活躍していたのだった。
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