祖母が亡くなった。
自分にとって自分の子供時代を知る人がまた1人いなくなった。
口は悪いが聡明な人だった。
口では何もできないと言いながら誰にも迷惑をかけずに1人で旅立った。
何歳になっても、医者の年次が上がっても彼女からすれば僕はまだまだ自分で立ち上がれない子供だった。
年に数回会いに行くことしかできなかったけど、会いに行く度に喜んでくれた。
彼女には本当に良くしてもらった。支えてもらった。彼女にしてあげられることはもう何もない。
彼女にしてもらったこと、もらった言葉を忘れずにこれからも生きていく。それが僕にできる唯一のことだと思った。