いっしょに闘病してきたMちゃんが旅出った。
Mちゃんの訃報は、わたしに届かなかった。





Mちゃんの最後の入院は、12月16日から

腹水が溜まり、お腹は臨月のようにはちきれそうになっていた。腹水を抜いて、戻す処置のためだ。肝臓の門脈が、針も通らないほど、
ガンで狭くなってしまったという。



Mちゃんは大腸ガンだった。
2017年8月大腸ガンが肝臓に転移し、肝臓には20数個のガンがある状態を発見した。
ステージ4

2017年9月延命のための最初の化学療法のための入院が、抗がん剤副作用で身動きできなくなって私と出逢うきっかけになった。

同い年と知ってお互い親近感を覚えて、
連絡先を交換。
副作用が楽になり
体調が良い時
2人でランチを楽しんだ。



そして、お見舞いにいった時
私に生命線を書き足して欲しいというのが、
最後の願いだった。

入院中、面会に行くたびに
バカな話をして笑った。



12月26日は
食事も水分も
口から取るのは難しくなっていた。

家族には頼れない性格
そんな彼女が
吐きたいと言うので
身体を起こし
吐くのを手伝った。



Mちゃんには、小4の娘と、3歳の娘がいる。
幼い我が子を残して、逝くわけにはいかない。
いつも、Mちゃんは、気にしていた。

1月6日
私は初めて、Mちゃんの旦那さんと小4の長女さんに会った。
長女ちゃんの書き初めは、とめはねはらいに勢いがあり、いい字を書くステキな子だねと話した。
その一方で、私とMちゃんが話す様子を見ている旦那さんの冷たい視線がとても気になった。




Mちゃんは、2019年10月
わざわざ電話をくれて
私に言った。

私の葬儀の受付をお願い。
私が亡くなったら、あなたのところに連絡がいくようになっている。
私は永代供養してもらうことになっている。
どうか見届けて欲しい。



1月9日
LINEした。




痛みはどう?





既読がつかなかった





病院を見に行った






 病室にはすでに
違う人が入院していた。






Mちゃんが旅だった
私には連絡がこなかった。







Mちゃんは、私の夫を「神」と呼んだ。
いいだんなさんだね
ステキなだんなさんだね
うらやましいよ





改めて感じる
Mちゃん


どうしようもない
さみしさが
いつもあったのでは?


1人で産まれ
1人で死ぬとはいえ


こんなに
さみしい別れがあるなんて
初めて知ったよ


既読のつかないLINEに
Mちゃんの誕生日
おめでとうを
送ったよ

未だにつかない既読マーク


涙が止まらなくなって
布団をかぶっていたら、
LINEメッセージの着信音

次女からだった



こんなに寂しい時は、
たくさん泣いて
既読の付かないLINEで
思い出をたくさん送りな
天国に行ってるMちゃんが,見てくれてるよ

お母さんはできることは、できたと思うよ

ただ、Mちゃんの旦那さんが、呼んでくれなかっただけ

いつもMちゃんが見てるよ!

Mちゃんの分まで一生懸命生きることが、
1番Mちゃんが嬉しいと思うよ!

Mちゃん、笑ってるお母さんが1番好きだよ!





Mちゃん、あなたに出会い
あなたと笑い

双子のように
思いが重なって

すごく長い付き合いのように
お互いの話をしたね

今、改めて
自分の幸せをかみしめてる

ご冥福をお祈りします