新しく来るハチワレくんを迎えに行く前は、

忙しくて投稿できなかった。
前日は緊張しすぎて寝付けなかった。

嬉しい。希望もある。
また猫と暮らせる喜びは大きい。
大きく変容して綺麗になった部屋も嬉しい。

でも怖いのだ。
いいママになれるだろうか。
怒ってしまったりせずにいられるだろうか。

自信が持てるまで、fbには投稿しないことにした。
Xではリアルな知り合いがいないので、つぶやくけれども。

準備万端にして、ベッドやトイレ、食事スペース、
買ったおもちゃの写真を、譲渡の窓口の方に送ったら、
喜んでいただけた。

緊張の中、お迎えに行く日になり、わたしと夫は高速に乗った。

多頭飼育で、飼い主さんが急逝されてしまったのだ。
そのうちの一人をいただく。
迷うことなく到着すると、ハチワレくんはもう大きなキャリーに入れられていた。

残る猫たちもみんな人懐っこく、可愛くて綺麗で、
多頭飼いながらもとても大切にされていることは一目でわかった。
血液検査の結果やワクチンの証明書もファイリングしてあった。

キャリー越しに、ちゅ~るをあげた。
多頭飼育あるあるなのかもしれないが、待ちきれずに噛み噛みしちゃう。
他の子も欲しがったので三匹で分けっこした。

長居せずに、いただいて帰途に就いた。
ハチワレくんは、最初は鳴いていたのに、車に乗せた途端、
運命を悟ったのか、一言も鳴かず、終始無言だった。

大きな折り畳み式の簡易キャリーごと頂戴した。
帰宅して、部屋に運び入れ、夫と、
「今日はここから出て来なかったら、ご飯をこの中に差し入れてやる方がいいねえ」と話していたら、
開けた口から、彼がそーっと出て来た。
えっ! もう出るの??
慌てて動画を撮った。

そーっと低い体勢で出て、少しだけ辺りを見回し、匂いを嗅ぎ、確認して、
ゆっくりと部屋の角のトイレに向かった。
トイレには、もらってきた、あちらの家でのトイレ砂を混ぜてある。
 

ハチワレくんは、そーっと、トイレの脇を通って、
奥のちょこっとした隙間に、すーっと身を隠した。

ああ~。その角…。
盲点だった。
ペットシーツでも敷いておけば良かった。
エアコンで暖房していても床は冷たい。

でも、なるべく今日は刺激したくないしそーっとしておきたい。
いやでも、お腹が冷えるのは避けたい…。

わたしは物音を立てないように静かに行動した。
まずは、袋に入れたカイロを、両方の脇腹に当てた。

しばらくしてから、小さい毛布を掛けた。
その時、目が合った。

一切鳴かず、「シャーッ!」もなし。
むしろ、話しかけると、ちゃんと目を見て聞いていて、
まばたきして応えてくれる…。

まるで前からの知り合いみたいに。

しばらくしてから、トイレをそっと移動して、手前を開け、
フードとお水をトレイに乗せて顔の前に置いた。
その際に、「お腹が冷たくなるから、ちょっとごめんね。」と言いつつ、
100均で買ってあった、ちょっと硬さのあるマットを体の下に入れ込めた。

売ってなかったのでタオルを巻いて縫ったクッションも置いて。
その時も怒らないし、体を触って持ち上げても嫌がらなかった。

マチは子猫で来たので、最初からわたしにくっついて寝たが、
この子は正確には、4月に4歳になる男の子だった。
なのに、シャーッ!もない。

食べそうにないし、夜になってからの方が活動するだろうと思い、
わたしは早めにベッドに入り、狸寝入りをすることにした。
フードは、既定のご飯スペースに移して、おかかも小さい器に入れ、
お水もグラムを計ったものを置いた。
買ってあったフットライトを二ヶ所つけて照明は消し、
わたしはベッドに入ったが、緊張していて前夜あまり寝られなかったので、
あっけなく眠ってしまった。

来た時にまず、新しい首輪をつけたのだが、

かすかな音が鳴る小さい鈴が付いている。
寝ていると、その鈴の音が聞こえて、動き回っているらしいことがわかる。
わたしのベッドにも上がって来て踏まれた。
おいおい。

午前4時、キュンキュンと鳴く。鳴きやまないので起きて確認する。

オシッコはまだしていない。
フードも食べていない。
おかかだけ、気に入ったのか空っぽだった。
ずっとキュンキュン鳴くので、ちゅ~るをあげてみたら、
ガツガツかじる。指についたものは舐めてくれる。
まだキュンキュン言っているが、わたしは眠くてもう一回寝た。

5時、カリッ、カリっと音がし始めて、フードを食べ始めたのがわかった。
シャクシャクとも聞こえて、追加したおかかも食べている。
わたしは音を聞きながらウトウトした。

そのうち、トイレを使う音が聞こえた。
初めてのトイレ使用。
オシッコに続いて、ウンちゃんもしたらしく、匂いが…。

そのあとベットに登って来てキュンキュン鳴く。
7時近かったので起きることにした。


フードもおかかも空っぽ。
オシッコも、ウンちゃんも大量だった。

片付け終えると、誘うようにキャットタワーに入り、撫でるとフミフミした。
出て来て足元でキュンキュン鳴く。
そうか!
寂しいんだ!

大勢でしか暮らしたことがないから、寂しいんだね。
撫でて撫でていっぱい撫でたら、すりすりしてきて、ゴロンゴロンもした。

そして、なんと「ヘソ天」まで見せてくれた。

入居15時間でヘソ天…。

マチ。あなた、すごい子を見つけて来てくれたのね。
やつれるほど探して、ご縁を繋いでから天に上がったのね。
これからは、透明なマチと、この子で、三人暮らしだよ。
この子がどんなに可愛くても、マチが最高の天使ちゃんであることには変わりがないからね。

そんな初日を過ごしたハチワレくん。

キュンキュンが治まったと思ったら、
来た窓のカーテン裏に隠れてヒキコモリになられて、
それきりお出ましになっていません…。

なので、お昼寝もお仕事も出来ました。
じっくりお付き合いしていきましょう。

皆さま、マチと、新入りハチワレくんを、
よろしくお願いいたします。


2024年2月8日、「うに」くんが来た日。

※不思議なお話はまた次回に。