あるがままに生きる



「ねむりのもりのはなし」

                    長田弘




  いまはむかし あるところに 
  あべこべの くにがあったんだ
  はれたひは どしゃぶりで 
  あめのひは からりとはれていた

  そらには きのねっこ 
  つちのなかに ほし
  とおくは とってもちかくって 
  ちかくが とってもとおかった

  うつくしいものが みにくい 
  みにくいものが うつくしい
  わらうときには おこるんだ 
  おこるときには わらうんだ

  みるときには めをつぶる 
  めをあけても なにもみえない
  あたまは じめんにくっつけて 
  あしで かんがえなくちゃいけない
 

  きのない もりでは 
  はねをなくした てんしを
  てんしをなくした 
  はねが さがしていた

  はなが さけんでいた 
  ひとは だまっていた
  ことばに いみがなかった 
  いみには ことばがなかった

  つよいのは もろい 
  もろいのが つよい
  ただしいは まちがっていて 
  まちがいが ただしかった

  うそが ほんとのことで 
  ほんとのことが うそだった

  あべこべの くにがあったんだ 
  いまはむかし あるところに





あるがままに生きる

いつも読ませて頂いている黄昏さん の記事でも以前、紹介されていた詩ですハート


       真実をついた長田弘さんの詩・・・・・。

      物事は裏側から見ると全ての価値観は一転、あべこべになってしまいます。

      

この詩を読むと、金子みすゞさんの・・「大漁」・・・が思い出されるのはミミだけでしょうか?


あるがままに生きる



「大漁」

           金子みすゞ      

 

朝やけ小やけだ

大漁だ

大ばいわしの

大漁だ。


はまは祭りの

ようだけど

海の中では

何万の

いわしのとむらい

するだろう。






              大漁を喜ぶ、お祭り騒ぎの浜辺の・・・

              ・・・・・そのうらにかくれている海の魚の悲しみ・・・。


                      物事をどこからみるか・・・・・・・。



あるがままに生きる


片方があれば・・・必ず・・・逆の見方もある・・・それがこの世の仕組み・・・。

「陰」があって「陽」がある・・・「善」があって「悪」がある・・・・。

片方がもう片方を必ず支えている・・・どちらが良いわけでもなく・・・同価値なのです。



   物事は片方だけでなく両面から・・・また両面とは言わず全体から・・

                      ・・・・広く・・・・まるごと本質を捉えていきたいものです。




あるがままに生きる


「ねむりのもりのはなし」・・・いつ読んでも胸をつかれる思いがします。




何が真実なのだろう・・・・私たち人間は随分とながいこと、正しいと信じてやってきたこと・・・

      常識と信じて行ってきたこと・・・それが本当は間違いだった・・・・

        今・・・上辺だけでなく、物事の本質に氣付く・・・・そのときが来ているように思います。






  *:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆全ては宇宙からのメッセージ・・・私たちは事実を知り、

               人生を歩むうえで、いつも自分の心の声に耳を傾けながら・・

                      ・・・・・一つひとつを選択していきましょう*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆