駅に降り立つと大雨だった。

ゲリラ豪雨だった。


駅は、傘を持たない人たちで、

溢れかえっていた。

私もその一人。


私は傘を持っていた。

でも、外へと歩き出すことはできなかった。


なぜなら、雷が光っていたから。


前世で雷に打たれて死んだ私は、

どうしても、一歩外へ踏み出すことができぬ。


しかし、いつまでもこうしているわけにはいかない。

勇気を持たねば。

回りの人たちが、恨めしそうに私の傘を見ているし。


せめて、ちょっと遠回りだが、

人通りの多い商店街コースで家に帰ることにした。


ところが!

歩き出した私の回りに人は誰もいない。

白い雨だけがすごい勢いで降っていた。

生まれて初めて、商店街を誰も会わずに通過した。


商店街を通り抜けても同じだった。

人っ子一人いやしない。


世界でひとり取り残された気がした。


家に着くと、靴の中は水溜り。

パンツまで濡れていた。

初めての経験!


そして、3分後に雨は上がった。