私の顔には傷痕がある。
幼稚園の頃についた傷。
おそらく一生消えない傷痕。

でもそれをコンプレックスに感じたことなんか一度もないのだけれど。
一回、この傷痕を見た友達が
『授業中寝てたしょwww顔に跡ついてるよwww』

と、傷痕を教科書かなんかでついた跡と勘違いして言ってきた時に

『これ傷痕だよ(笑)』

と教えたら

『え…あ、ご、ごめん。。。』

と真面目に返してきたので焦った。

その時に
『母子家庭なことを大して気にしていないのに、父親の話をした友達がハッと気付いて謝ってきて逆に申し訳ない気持ちになるってこんな感じなのかなー』
なんて思った。


前フリが長くなったけど、この傷。
傷がついた状況を最近(一週間前くらいw)知ったのだ。

私も頭でなんとなく覚えていたのだけど、その記憶が事故後から付け加えられたものだと知った。
登場しない人物、実在しない場所、ありえない状況。真実とはまるで違う記憶。

そういえば私の事故当時の記憶は全部客観的に見ているものだけだ。
自分の目線からの記憶が全くない。
すべて自分が自分を見ているシーン。

血を流す私を反対車線から見ているシーン。
病院のベッドで横になる私を見ているシーン。

これは…記憶じゃない。
状況を想像したシーンだ。

人の記憶って、時間が経つにつれて美化したり劣化したり。

過去は過去で嫌なことも辛いこともあったのに
『あの頃が一番よかった』
なんて言うのは、やっぱり美化されているからなんだろうか。


私は楽しかったことを忘れやすい。
嫌なことはいつまでも忘れられない。

逆だったらどんなにいいだろうかと私はこれからも思い続けるだろう。


人の記憶は曖昧。
だから誰かの記憶にガツーンと焼き付くような人間になりたい。