知識と雑学 | 正直しんどい教育現場…(高校、某予備校講師)

知識と雑学

中学生以下の子供に、ネットを使わせる理由として、勉強の参考になるからという意見、

何っ度も言うけど、その年齢の子供が勉強する際は本を読め。

最近また心配な生徒に会ったので再度警鐘をならす。

その生徒はまったく同じ内容の文章でも「ネットで読むとすらすら読めるけど、本だと面倒くさくなって読みたくなくなる」というのだ。ひどいネット依存。

確かにネットを使った情報処理の能力は重要視されてくるが、「情報処理能力を高めること」と「知識

を蓄えること」は違う。

知識を頭に入れる際、もちろん「正確な知識」を入れることが重要だが、同時に「体系な知識」

を入れることが重要。ネットにあるのは「体系的な知識」というより「個別の知識」に近い。「知識」(特に高校生以下の学生が学ぶべき基礎知識)は本から「正確」に「体系的」に学ばないと絶対に身につかない。ネットの情報には「体系性」が欠けている。これが何より問題なのだ。

体系的な知識が既に頭に入っている人が、その知識を強化・補強するためにネット上にある単発の知

識・情報を拾い集めてくることは非常に有意義なことであるが、体系的な知識も入っていない学生が、

単発の知識だけを頭に入れても、その知識が連携し合わず、体系的に頭に蓄積されていかない。体系

的知識というのは「論理的思考力・分析能力」と密接に関係している。

「なぜそうなるのか」「これが全体にどういう影響を及ぼすのか」「これが起きたことで次に起こることはどういう風に予想されるか」という風に考える力が論理的思考力である。

フランス革命のことばっかり知識が増えていって、それがその後の国際社会にどういう影響を及ぼし

たのか、フランスの歴史でどういう位置づけがされているのか、はまったく知らない。分からない。

こういうのは「知識」じゃなくて今流行の「雑学」というのですよ。

雑学でなくて知識をつけたい、そしてそれによって論理的思考力を養いたい、というのであれば、本(学生なら先生が推奨する教科書)を読みなさい。

雑学は身に着けやすい、別に学校に行かなくても身につく、馬鹿でも頭が働いていなくても身につく、しかし知識を身につけるには努力が要る。その努力を学生にはしてほしい。