対象としてではなく、生き方として、存在として、尊敬ができないからだ。
もちろん、何か魅了するものを持っていて、観る者を感化させて成長させられるような人物は、素晴らしいと思う。
そうではなく、ただ偶像として、憧れの対象となるだけの場合としては、である。
デュラン・デュランは長い間、アイドルバンドという偏見があったから牽制していた。
もちろん、そういう側面はあるのだろうし、そちらのほうが先行してしまうことは拭えないのだろうけども、断言しよう。
彼らはアイドルバンドではない!
少なくとも僕にとってはそうである。
だからこの記事では彼らのアイドル的な面は触れません。
彼らの代表作、『Rio』。
もちろん僕もジャケットであるとか、存在は知っていたけれども、上記の理由ゆえに手にとっていなかった。
友人の薦めで聴いてみたのだが、一聴したらびっくら仰天。
こりゃ、語り継がれる名盤になるわ。
まず、深みのない女たらしの歌詞はともかくとしても、演奏や曲が骨太で癖のあることこのうえない。
入り組んだ演奏は爽やかさなどほとんど感じられない。
セクシャルでバイオレンスな狂騒的ロックである。
つまり、あまりにもロックしてる。
僕にとっては彼らの音楽は80年代のMTV文化の象徴的存在で、ゆえに華やかさと清々しさを備えただけの、薄っぺらな音楽のイメージだったのだ。
つまり、聴いた感想は抱いていたイメージの逆を行っていた。
個人的には、ブラックミュージック的なゴリ押しダンスロックチューンである『My Own Way』やリズム隊が引率するクールな『New Religion』、奇妙な世界に連れて行かれるような最終曲『The Chauffeur』がとくに好き。
80年代ロック好きにはど真ん中でしょうね。
ディスコやニュー・ウェーブサウンドが苦手な僕でも手放しに絶賛せざるを得なかったのだから。
