ナルトママの乳がん手術の後、一週間お世話をするのに私が実家に滞在していたんだけど、
その辺りから、ママが変な咳をするようになって、
私は、それが転移ではないかと、気が気ではなかった。

ママが通っている病院の人は、その咳については何の説明もなく
なんか、治療に関してもガンガン攻めていく感じじゃなく、
いまいち、疑問があった。
手術に関しても、予定していた次期より大幅に遅れ、ママが押してようやく手術の日程が決まった感じ。
結局、それがおそらく原因で、
のちのち、色々なところに転移してしまったのじゃないかと思う。

その変な咳がドンドン悪化していき、夜も眠れない状態になって、
ある週末の朝、救急に連れて行くことになった。
急遽入院となり、今後、精密検査を受ける予定というところで、私達は病院を後にしした。

数日前に、縮毛矯正とカットを、たぶん、1年ぶりぐらいにしてて、
それに、ママが気付いたみたいで、病院を出る直前に、

”Mimi、髪切ったのね~、素敵よ”

って言ってくれた。実は、もう、髪がひどいぐらいボサボサ伸び放題で、
ママに何度も、切らないの?と突っ込まれてた。
で、やっと、切ったのね。的なコメント。

で、この会話が最後のまともな会話になるとは、思ってもいなかった・・・・

その数日後、検査の結果、体中に転移していることが分かり、
余命、1週間
といきなり言われてしまった。
今まで、転移についてもぎりぎりまで言われなかったし、いきなりの余命1週間宣言で、
かなり、病院のやり方に頭にきた。
後で聞いた話だと、田舎にある病院で、ガン専門の病院ではないので、ガン患者の治療は、普通の一般病院の治療のみのため、生存率も低いらしい。
よく、テレビのコマーシャルでやっている、アトランタなどの都市にあるガン専門の病院は、
それぞれの患者、症状にあわせた細かいケアーをするために、生存できる確率が高い、というようなことを親戚が言っていた。実際、親戚で、その病院に通い、ガンを克服した人がいるらしいし。まあ、病院関係者じゃないから、実際のところは、どうなのか分からないけど。
でも、ママの場合は、担当Drがあまりにも、治療に消極的すぎたのが原因だったのは、素人がみていても、分かる。もっと、早い時期の手術をしていれば、ママは今も生きていただろうな。と思った。
やはり、病院選びと、自分の知識は、自分を守るために大事だなと思った。医者だって、人間なんだから、間違えたりするし、判断も、Drによって、全く違ってくるだろうし。そこで、自分に知識があれば、Dr に意見を言えることもできるし。病院にまかせっきり、特に、アメリカの病院にまかせっきりっていうのは、ちょっと怖い。

で、余命1週間と言われたその日に、
ナルトが仕事を終えたあと、病院に向かった。
病室に入って、ママの顔みて、
涙が止まらなくて、
病室の外にでてしまった。
その間、ママとナルトは、二人っきりで話しをしていたんだけど。
実は、このときがママがまともに話しが出来る最後のチャンスだったのに。そんなことも分からず、ママに涙を見せたくなくて、結局、話が出来ずに終わった。

そこから、毎日、病院に朝から晩まで通い、
ナルトの兄弟達も、余命1週間と聞いて、やっと、病院にやってきた。
そこから、みんな交代で病院に泊まりママのお世話。
びっくりするのが、アメリカの病院は、なんだか、適当で看護婦いるのに、ちゃんと世話してるんだかなんだかな感じ。なので、だれか一人付き添いでいないと信用できず。
ここの病院がそうなのか、どこもそうなのか、疑問だけど・・・・
ママは、痛み止めの薬を点滴されているため、意識朦朧とし、ちゃんとした会話は出来なくなっていた。

ひとつだけ、心に残ったのが、
看護婦が、
この人はだれ?
と、お見舞いに来ている人達について、ママに聞いていて、
義理姉に対しては、無反応だったんだけど、
この人は誰?と私の事を看護婦が聞いたときに、

”My daughter"

と、朦朧とした中、ママは言った。
ママが、亡くなる前の、最後のプレゼントだな、と思った。


ママが亡くなるまでの1週間弱、あっという間に弱っていった。
ナルト兄弟達は、ママを守りたいがために、ああしたほうが良い、こうしたほうが良いと、半分、喧嘩になっていたらしい。
最初は、私も、ママに死んで欲しくなくて、色々考えたけど、
どんどん弱って、苦しそうにしているのを見ていて、楽にしてあげたいとも思えてきた。
ナルト兄弟にとっては、ママだから、最後の最後まで、方法がないかを考えるのはしょうがないけど、それ以外の親戚達が、がやがやと、無理やり、ママに食事をさせようとしたり、見ていてかわいそうなぐらい、めちゃくちゃだった。ママも相当嫌がっていた。
普通は、この時期ホスピスに入るのだけれど、まだ、ナルト兄弟の間で、諦めがつかずに、ガン専門の病院に転院するだのなんだのと、色々な方法を考えていた。
この時期じゃなく、もっと早い時期にこれを誰かがやっていてくれていたらなーと思ったけど。


ママの状態を毎日見ていて、はっきり言って、私の精神状態も、結構ギリギリだったんだけど・・・
ナルトは、なぜか、おちついた(フリ?)感じで、一度も涙を見せなかった。
理由を聞いたら、やっぱり宗教的な考えがこの状況を助けているみたい。
キリスト教は、死んだら、天国に行くっていうのがあるから、
ママが亡くなっても、神の元に行くのが分かっているから、安心だと言っていた。
でも、本当は、悲しくて、苦しくてってのはあったと思うんだけどなー。
ま、ナルトについては、これまた色々あるので、あとでまた、書くかな。