立石の正面中央に抜けがある瀬戸川石と三倉石の2石を御紹介します。

 一つは、昨年の二月に藤枝市の瀬戸川で自採しました。当日約束の時間まで時間がありましたので、川原に入って探石に入ったところ運良く、写真の石を拾い上げました。

 

 場所は、河口まで10キロほどの下流域で川原が広く、冬の渇水期でもあり全く水がなく探石にはこの上ない状態でした。この点や石でも安倍川に似ています。以前藤枝の職場に通っていた頃には、よく昼休みに探石していましたが、探石回数は多いのですが、なかなか良い石に巡り合えませんでした。

 

 こうした中で、この石を拾い上げた時には、瀬戸川にもこんな石があるんだという気持ちでした。真ん中に円窓がある石を拾ったのは初めてであり、展示会や冊子等でもあまり見たことがありません。

                (巾11   高さ11cm) 

 

 半年程前に、三倉石のある収集家を訪ねて、大量の自採石の山の中から、めぼしい石を探していたところ下の写真の石が見つかり、これは良い石だと早速譲っていただきました。

 

 その時には良く似た石だとは思っていましたが、その後傍らに置いてよく観察すると、よく似た石があるものだと、自然の造化の妙に感心しています。しかも大きさもほぼ同じです。

 

 ただ、上の瀬戸川の石は、水で土が綺麗にとれていて川石ですが、下の三倉石は土が付着している山石で、金ブラシで取り除き(不完全ですが)ました。

              (巾11.5    高さ11cm)