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撮影日・場所 各解説文に記載
 
今回は西武鉄道の主力車 2000系について紹介します。
同系は1977年から1993年まで11次にわたり436両が増備された西武の主力通勤車
です。
同社初の本格的な4扉通勤車であり、又界磁チョッパ制御や電気指令式の回生
ブレーキの採用も同社初です。
前面も貫通扉が付き、パノラマミックウインドウが使用されて今までの車両と大きく
イメージが変わりました。
 
仕様としては1977年から79年及び83年までの4次車が前期型で、87・88年に事故代替で製造された5次車は通風器がグローブ形から角型に変更されています。
編成は当初6両編成のみでしたが、増結して8両固定に変更した車両や2連の増結車も
有ります
一方台車は101系などと同じ空気ばね式のFS372で、部品の共通化を図っています。
 
1987年度以降の6次車ではモデルチェンジが行われ、前面デザインの変更や側窓の
二段窓から一段下降窓への変更、戸袋窓の復活が行われ通称新2000系や2000N系と
呼ばれています。
製造は基本的に西武所沢工場製ですが、新2000系からは東急車両製が加わって
います
新2000系は314両製造された為、122両製造の初期型よりも多数派になっています。
編成は2・4・6・8両が存在しています。
 
更新工事は1996年から前期型、更に2007年から新2000系にも実施されていますが、仕様が様々でバリエーションが多く、特に新2000系の場合は一部のみの改良に
留まった車両や、完全に未更新の車両もいたりして分かりにくい状況です
 
尚2015年から老朽廃車が発生しており、前期型が6連8本の他、試作VVVF車を
組み込んだ新2000系の最終編成2097F×6連も廃車になっています。
 
とはいえまだまだ良く見かける存在で、貴重になりつつあり直流モーター音も
聞く事が出来ます。最大10両編成を組み、新101系ワンマン車限定の多摩湖線や
多摩川線、新交通システムの山口線などの一部線区を除き地上の各線で運用されて
います。
 
(一枚目)
・2018年9月10日に新宿線所沢駅で撮影した前期型です。
撮影時全く気づきませんでしたが、1977年製造の第一陣2001編成×8両です!
写真に写っているのは池袋方先頭車のクハ2001です。
同編成はクハ2001+モハ2101+モハ2102+モハ2301+モハ2302+モハ2201+
モハ2202+クハ2002で、モハ2302と2302は1979年増備の3次車を編成組み換えで増結した車両です
地上専用ですが6M2Tで、モーター出力は101系より低い130KWですが強力編成
です。
 
前面のスカートは更新時の設置です。
 
(二枚目)
・中間電動車のモハ2102です。社紋が良い感じです。
この編成は更新工事施工済みで、行先表示器の3色LED化、化粧板と床の変更、
座席をオレンジのバケット式への変更、車椅子スペースの設置が施行されています。
写真でも白系の壁と茶系の床材が見えます。
袖仕切りはポール式の物です
 
側窓は上段下降・下段上昇式ですが、行先表示器設置部分は後付の為かここの窓だけ
上段部分のサッシ幅が異なっています。
3色LEDの行先表示器は現在前期型だけです(廃車済みの2097編成も同じでした)。
僅かに屋根上に丸型の通風器が見えます。
 
(三枚目)
・こちらも同じ中間電動車のモハ2301です。新製から既に40年ですが、イエローの
車体は綺麗です。
 
転落防止幌が設置されている他、クーラー更新やシングルアームパンタ化も
行われています
もっとも新2000系や9000系にはまだ菱型パンタの車両もいますが・・・。
 
尚この時は新宿線の新所沢行きの各停運用でしたが、元々2000系はラッシュが
激しい新宿線向けだった為、トップナンバーが今でも走っているのは嬉しいです。
 
(四枚目)
・ここから新2000系です。
こちらは2018年8月18日に池袋線のどこか(駅名失念)で撮影した車両です。
 
車両は飯能方先頭車のクハ2070です。
編成は池袋方からクハ2069+モハ2169+モハ2170+モハ2269+モハ2270+
モハ2369+モハ2370+クハ2370の組成です。
前期型の2001編成と違って新製時から8連の為、中間電動車の2200形と2300形の
順番が違ってます
 
同編成は1991年東急車両製で、9次車です。補助電源がSIVになっています。
新2000系は初期車の前面貫通扉が小型でしたが、この車両は拡大されています。
戸袋窓の大きさも大小有りますが、更新で埋められています。
 
(五枚目)
・こちらは池袋方先頭車のクハ2069です。
 
この編成はリニューアル工事車で、フルカラーLEDの行先表示器化、通風機撤去、
シングルアームパンタ化、冷房更新が行われています。
又室内も30000系並みの白系の化粧板に青いバケットシート、大型袖仕切りにグレーの床となり車椅子スペースとLED案内表示機が設置されています。
車内ががらっと変わった為乗車すると結構驚きます・・・。
戸袋窓は9000系や6000系アルミ車と異なり完全に埋めています
 
因みに新2000系には殆ど原型で行先表示器だけフルカラーLED化した車両や、
オレンジモケットのまま座席間に仕切りを増設した車両もいますが、2両編成は
完全な未更新でした。
 
西武2000系はとにかくバリエーションが多く(6000系と9000系もですが)、
乗ってて楽しい車両です。
 
以上になります。
 
参考文献 鉄道ピクトリアル 2002.4 NO.716 臨時増刊号 特集西武鉄道
参考HP ウイキペディア 西武鉄道2000系
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