排便
排便 / \0
大を排便するときの快感は独特である。性的快感とは違って、嗜癖的な香りのしない爽やかな快感だ。夏目漱石もあるエッセイの中で「排便ってキモチイー」みたいなことを真面目に語っているくらいである。
排便の旨みを存分に味わうために必要なもの、それはガマンだ。私など、家の中であればもよおしてから30分はガマンする。溜め込んだ末の放出は、神とリンクするかのごとき感覚を体験できる。
何事においてもガマンって生活におけるアクセントになる。粗食した後のごちそう、節約した後の散財。どれも解放的で気持ち良い。少し視点をずらすと、日常に隠されている気持ち良さ、楽しさが結構見えてくるものです。
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マックスコーヒー
マックスコーヒー / \120
僕の目覚ましコーヒー、別名「マッコ」。食品の裏面に記載されている「原材料名」、これは「使用量が多い順に記載されている」ことをご存知だろうか。マッコの原材料、先頭は加糖練乳、二番目は砂糖、三番目にようやくコーヒーが出てくる。
つまり、甘い。信じられないほど甘いコーヒーである。それと知らずに購入した者は、その甘さに驚嘆せずにはおられぬはず。だが、その過剰な甘さこそがマックスコーヒーのレゾンデートゥル・・・
こいつをよく利用するのは、早朝勤務の際だ。まだ日も昇らず、身体も頭も起きていない。そこにマッコを注入すると血糖値がガーッと上がって一気に覚める。二本も飲んだら、鼻血確実。ロックなコーヒーである。
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中学受験
受験 / 1,000,000 (参考:大学受験浪人時に大手予備校に通った場合の概算)
中学受験は小4から始めるのがスタンダードである。という新聞記事を読んだ。難関校合格の先にあるのは、輝かしい未来か。
数年前、僕は浪人生だった。受験に成功し、都内の一流といわれる大学に入学した。そして今思う。「本当にそこでしか得られなかったもの」はあっただろうか。答えはYESでもありNOでもある。
幸福は極めて主観的なものだと思う。だから、学ぶ気持ちと気持ち良いコトに素直な気持ちがあれば、場所は多分どこでも同じだ。受験勉強が本人にとって気持ち良いコトなら、幸せではあろう。事実、勉強はやれば成果が出るので楽しい。が、もとより選択肢が他に無い環境にあるのなら、井の中の蛙でしかありえないという意味で、不幸だ。
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ラッキーストライク
ラッキーストライク / BAT \320
ラッキーの良いとこは、2分で燃え尽きてしまうところである。普通のタバコの半分。そのくせ一説では発ガン率No.1銘柄だという。刹那的な野郎である。
シロップを焦がしたようなカラメル風味と、熟成煙草の旨みが混じったこの味は魅力的だ。しかし、やはりこの煙草は何より伊達で吸う煙草である。そして、それでいいのだ。古典的なロゴ、やや雑な葉の詰め、燃え尽きの早さ、メジャー臭のなさ、歴史の古さ、そして「ラッキーストライク」という響き。
ラッキーはアメリカの労働者の退屈な日常をやりきるためのパートナーだった。その歴史に耐えてきた事実が、この銘柄にある種の風格を与えている。明日も、僕はこいつと共に日常を生きてゆく。
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