神田沙也加さんのステージ41(屋根の上のヴァイオリン弾き 東京総集編 2017年12月8日他) | 3θのブログ

神田沙也加さんのステージ41(屋根の上のヴァイオリン弾き 東京総集編 2017年12月8日他)

50周年を迎えたミュージカル「屋根の上のヴァイオリン弾き」を

初めて観劇してきました。

 

今回は製作発表記者会見の抽選に外れてしまいました。

でも東宝さんが動画をアップしてくれたので、披露されたナンバーの

予習ができました。

三姉妹で歌う「マッチメーカー」。

ネットで動画を探してみると、舞台上でこのナンバーを歌うシーンを発見。

お掃除の最中に歌っているみたいです。

(この時の三姉妹は、江崎英子さん、倍賞千恵子さん、松岡由利子さん?)

またその関連で、森繁久彌さんが演じるテヴィエの映像も観ることが
できました。

そしてマイ初日となる12月8日を迎えました。

久し振りの日生劇場です。

どっしりとした佇まいの建築がいいですね。

内装も歴史を感じさせられます。

 

久し振りの生オーケストラにも期待がふくらむところですが、

今回は客席前方にオーケストラボックスがありません。

どこで演奏するのでしょうか。

 

開演前のアナウンスが流れだしました。

市村正親さんの声ですね。

場内はいつしか満席の状況になっていました。

 

<以下ではネタバレがありますので、ご注意願います。>

 

 

 

2017年12月 8日(金) 13:00 S席1階D列下手 日生劇場

2017年12月19日(火) 13:00 S席1階K列中央 日生劇場

2017年12月29日(金) 12:00 S席2階B列下手 日生劇場

 

 

オーバーチュアが流れ出しました。

上手側のステージ奥に、タクトを振る姿が見えます。

そしてオーケストラの皆さんも。

 

テヴィエが神様に話しかけるところから舞台がスタートします。

「屋根の上のヴァイオリン弾き」の意味もここで明らかにあります。

市村テヴィエは時には明るく、時にはしっとりと変幻自在な語り口。

このミュージカルの主題にはとても重く苦しいものがあり、厳しい展開が

最後まで続きます。

それでも、1幕 1時間45分、2幕 1時間15分という長丁場を

何とか見続けられるのも、テヴィエの味があってからこそでしょう。

毎公演、観終わってからそんなことを考えていました。

 

さて舞台に戻りましょう。

最初のナンバーは「伝統の歌(TRADITION)」です。

みんなで手をつないで上手袖から登場し、大きな輪を形作りながら

歌い踊る。

とても重厚な音楽と、ダンスに引き込まれてしまいます。

素晴らしいオープニングです!

 

この後の展開について詳しくは述べませんが、思っていたよりも笑いがあり、

歌も踊りも、とても見応えがありました。

50年の伝統は伊達ではないですね。

 

キャスト陣も良かったですね。

とりわけ市村さんは素晴らしかったなぁ。

緩急自在な表情と語り口に時折混じるアドリブの妙。

手振りやダンスも軽快。

 

そして何より歌が素敵でした。

難しいメロディと思えるところも さらりと歌いこなしています。

 

中でも私のお気に入りとなったのは、次の2曲。

 

①今井さん演ずるラザールとの二重唱が味わえる 「人生に乾杯」。

ふたりのハーモニーが心地よく響きます。

今井さんの声はやっぱりいいですね。

終盤のアナテフカの住民による合唱の際の、今井さんの低音の響きには

引き込まれました。

 

②妻ゴールデと交わす「愛してるかい?」も秀逸でした。

最初は取り合わなかったゴールデが、徐々に心を開いていくさまに、

ふたりで築いてきた年輪が感じられ、ジーンとくるものがありました。

 

鳳蘭さん演じるゴールデも魅力的でした。

どしっとした立ち姿は貫録があり、ホントにコワイ!

でも夫婦間の愛情に泣かされました。

 

三姉妹も良かったですね。

それぞれのキャラクターが、しっかりと描き分けられていたので、

自然と、それぞれのカップルを応援させられてしまいました。

 

 

最後に次女ホーデルを演じた神田沙也加さんに触れておきましょう。

 

いつも綿密に役作りを行っていく沙也加さん。

今回も、芯の強さがしっかりと表現されていました。

2幕冒頭での広瀬友祐さん演じるパーチックとのやりとり。

旅に出ようとするパーチックに対して「さようなら」と告げる時のキッパリ感。 

いいですねえ。

 

今回、ホーデルの歌声がしっかり聴けるナンバーは次の4曲でした。

 

①結婚仲介の歌(MATCHMAKER)

 

  製作発表会見の動画が公開されたナンバー。

  モップをかけながら三姉妹が歌います。

  最初はホーデルから歌いだし、チャヴァの掛合いに。

  モップを投げ渡して交換するシーンも見どころでした。

  最後は3人のハーモニーで終了。

 

②陽は昇り又沈む(SUNRISE SUNSET)

 

  ツァイテルとモーテルの結婚式の場面、

  テヴィエとゴールデのソロと男女のコーラスで歌い進まれますが、

  途中でパーチックとホーデルのソロとコーラスが12小節挟まれます。 

  この曲は昔から知っていましたが、こういう場面で歌われているのは

  初めて知りました。

 

③すべてが今はこの手に(NOW I HAVE EVERYTHING)

 

  ホーデルとの愛を確かめたパーチックが喜びいっぱいに歌い踊る曲。

  ホーデルが一部掛合いの歌を挟みます。

 

④愛する我が家をはなれて(FAR FROM THE HOME I LOVE)

 

  シベリアのパーチックのもとへ旅立つホーデルが、

  駅でパパとの最後のお別れをするシーン。

  パパは最後にホーデルを突き飛ばすようにして、別れを告げます。

  抑え気味に感情を込めて歌うホーデルの高く澄んだ声が涙を誘います。

  毎回、歌い方が変化していったように感じました。

 

さらに、踊りも結構ありましたね。

冒頭の「伝統の歌(TRADITION)」。

指先がピシッと伸びてキレイでした。

パーチックとのからみのダンスも沢山あって、楽しめました。

また後半には、三姉妹だけの踊りもありましたね。

 

 

 

最後にトピックスを少々。

 

①三姉妹トークショー(12月19日)

 

チケットをゲットしてから、トークショーがあることが発表されたものです。

大変ラッキーでした。


カーテンコール終了後しばらくして、三姉妹が舞台衣装のままで登場。
司会進行は東宝のお姉さま。
(公式ブログを書いている「屋根の中の人」との自己紹介がありました。)

司会者があらかじめ質問を用意してきていて、それに長女から順番に

答えていくというスタイルでした。

 ①第一印象と今との違い
 ②カップルの相手との10年後(続屋根の上のヴァイオリン弾き)
 ③年齢性別を問わず、別の役をやるとしたら
 ④最後にひとこと(これだけ逆の順番)

③番が盛り上がりましたね。

 

実咲凜音さんはボトルダンサーだそうです。
本当にボトルを載せているだけという話に、場内から驚きの声も。

 

沙也加さんは「ヴァイオリン弾き」をやりたいそうです。
第一音を出しているし、繊細な動きをしているから。
 

唯月ふうかさんはパーチック。
結婚式の時にパーチックが仕切りのポールを飛び越えるところが

かっこいいからだと。
 

 

②東京千穐楽(12月29日) カーテンコール

 

市村さんから急なフリがあって、挨拶することになりました。

まず、みりおんさんが指名されたのですが、本当に突然だったようで、

ちょっとあたふたしたのはご愛敬。

つれあいも、とのことで入野自由さんと続きます。

沙也加さんはいつもながら冷静によどみなく。

広瀬さん、唯月ふうかさん、神田恭兵さんもそれぞれ個性を生かしたご挨拶。

最後は鳳蘭さん。

打ち上げの後で市村さんからかけられた言葉を紹介していました。

 

カーテンコールは繰り返し行われ、最後はスタンディングオベーションで

東京公演の幕が下りました。

 

 

 

本当に、公演ごとに進化を続ける沙也加さんです。

次は再演となる「1789」ですね。

 

そして嬉しいニュースが飛び込んできました。

何と「マイ・フェア・レディ」のイライザ役に決定!

イライザはといえば、大地真央さんにあこがれた沙也加さんがいつかはと

願っていた大役。

2011年8月の「ブロードウェイミュージカルライブ2011」で

沙也加さんが歌った3曲のうちのひとつが

「素敵じゃない?(Wouldn't It Be Lovely?)」

でした。


ようやく本当のステージでこの歌が聴けるのだと思うと、
今から楽しみで仕方がありません。